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ダンジョン・ザ・チョイス~デスゲームの中で俺達が見る異常者の世界~  作者: 魔神スピリット
第9章 新たなる門出

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317.砦の百人隊長ロードナイト

「装備セット2」


 装備を変更し、背に“サムシンググレートソード”を背負った状態で無手となる。


「“吹雪魔法”――ブリザード!!」


 突出してきた鈍色の兵士八人を凍てつかせ、ある程度密集した状態で動きを止めてくれるエリューナさん。


「“大地讃頌”!!」


 足元からの唄を浴びせると同時に右腕に、“大地の剣の指輪”による黄金の刃持つブラウンの巨剣を。左腕に、”大地の盾の指輪“による六角盾を顕現。


「ハイパワースラッシュ!!」


 武器が巨大な分、指輪武器の方が広範囲に攻撃できる。


「なんとか、奴等が来る前に雑魚を一掃出来たな」


 エリューナさんの言うとおり、黒の重装兵は鈍色の兵士達よりも動きが遅い。


「行きます!」


 両腕に連動する盾と巨剣を振り、リーチの差を利用して先手を取る!


「強い!」


 モーニングスターのような武器で、こっちの剣をなんとか防いでいる重装兵。


「囲まれるぞ!」


 背の“サムシンググレートソード”に六文字刻み、次に発動するスキルを強化!


「“拒絶領域”!!」


 至近距離から数体を弾き飛ばし、光の壁に激突……した瞬間に光に変わっていった!?


「あの壁、そんなに威力が高いのかよ……だったら――“魔炎”!!」


 紫炎の球が連なる蛇のような物を呼び出し、重装兵を無理矢理光の壁に押し込ませる!


「“竜剣術”――ドラゴンスラッシュ!!」


 別の個体に正攻法で攻めるも、切り裂いた範囲は予想よりも小さい。


 先日の男程じゃないけれど、異様な硬さだ。


「“衝脚”!!」


 エリューナさんは、重装兵を蹴り飛ばして光の壁に叩き込んでいた。


「“竜属性付与”――ハイパワーバッシュ!!」


 大地の盾に竜属性を付与することで、“竜属性強化”の対象にし――“大盾術”を使って、ダメージを与えていた個体を倒しきる。


「“壁歩き”――“空衝”!」


 左脚裏を地面に縫い付け、右脚で放った高速移動スキルの衝撃で更に一体の重装兵を光の壁に。


 最後の一体は、“魔炎”が片付けてくれる。


「これで五十」


 敵が強くなるのを考えると、実質まだ半分に届いていない。


「今度は重装兵だけか。しかも、数が多い」


 二十体の重装兵が砦から出て来る。


「装備セット1 サブ職業セット1」


 俺の、新しいバトルスタイル。


挿絵(By みてみん)


 セット2もそうだけれど、あの謎の乱入男から頂いた新アイテムや新装備を前提にしたニュースタイルだ。


「動きを牽制してくれ!」


「“吹雪魔法”――ブリザード!!」


 凍てつく風により、身体の表面が凍って陣形が崩れる。


「ハアッ!!」


 あの男のSランク、左腕の“剛力竜王の甲手”によるパワーに任せ、“隆起のグランドアックス”を振るって壁に一体叩き込む!


 鎧も指輪も腕輪も、あの男が使っていたであろうバトルスタイル、ほぼそのままのパワー一辺倒。


 違うのは、背の“偉大なる英雄竜の猛撃剣”と“地天衝のブーツ”くらいか。


「“大地讃頌”!!」


 動き出した鎧達を止め――手にしていた斧を地面に向かって振り下ろす!!



「――“隆起の大地”!!」



 煉瓦の橋が揺れ始めた瞬間――俺の周り、奴等の足元からもの凄い勢いで大地が飛び出し、六メートル前後の地層が重装兵達を跳ね上げ――空の光の天井に突っ込ませて消滅させた。


「さすがSランク武器」


「残り三十」


 とはいえ、“隆起のグランドアックス”の効果、”隆起の大地”は一度でMPの半分を強制的に持っていく。


 “世間師”のおかげでMPもTPも跳ね上がっているはずだけれど、自然回復を考慮しても、この戦いの間にもう一度使えるかは微妙。


「次は……さっきまでのようにはいかなそうだ」


 矢を持った弓兵と思われる者達が現れ、一斉に構える。


 突っ込んで来ないため、さっきまでの戦い方は通用しない。


 さっさと重装兵を倒していなかったら、乱戦中に矢の雨を浴びせられる所だった。


 このイベント、Lv以上に仲間の数が求められるタイプだったのかもな。


「“可変”!」


 背の剣を抜き、三文字刻んだ状態で竜の顎を開口!!


「“神代の激竜砲線”!!」


 文字を減らすことで威力を調整――青の光線を発射し、必要最低限の消耗で弓兵達を倒していく。


「能力が多彩な奴だ。敵に回すと面倒そうだな」


 わざと不穏な事を口にしていないか、あの人?


「残りは?」

「十五」


 少しは希望が見てきたか。


「厄介そうだな、アレは」


 現れた白の騎士十人は、これまでの兵士達よりも明らかに格上。


 反りのある白い大剣と盾を手に、王国兵士並みの速度で距離を詰めてくる。


「“神代の剣影”!」


 エリューナさんが前に出る!


「ちょ!」

「お前は休んでいろ――“空遊滑脱”」


 空を駆け、六文字刻んだ剣を鞭のように振るうエリューナさん。


「危ない!」


 剣を盾で防いでいる奴等とは別の騎士が、飛ぶ斬撃をエリューナさんに向かって放ってきた!


「遠距離攻撃を持ってるか――“吹雪魔法”、ブリザード」


 軽やかに躱し、吹雪を当てるエリューナさん。


「“大地讃頌”!!」


 地面に敵しか居ないため、遠慮なく使用できる。


「休んでいろと言ったのに――ハッ!!」


 剣に九文字刻み、剣影が一体を切り裂く。


「“飛王剣”!!」


 俺が斬撃を放とうとしていた騎士を攻撃すると、体勢を崩した所を仕留めてくれるエリューナさん。


「“魔炎”!」


 紫炎の蛇で撹乱し、数の差を補う。


「“逢魔剣術”――オミナススラッシュ!!」


 急落下し、姿勢を低くしたまま横に放たれた剣影が、残っていた騎士達の脚を両断!


「決めろ!」

「“大地讃頌”!!」


 神代文字の力を流しこんだ大地の歓喜により、ふっつぶしていた騎士達へ効率的にダメージを与えてトドメを刺す。


「ハアハア、残りは……」

「五体」


 俺が息を整えていると、さっき戦っていた騎士と同じのが四人と、黄金と銀に彩られた甲冑の騎士が現れる。


「我こそは、この砦を任されている百人隊長!! “ロードナイト”の称号を持つ者!!」


「アイツがリーダーか」


「狼藉者の首、必ずや討ち取ってくれる!」


 全力を注げば、なんとか出来るか。



「面倒だ――“吹雪魔法”、ブリザードトルネード!!」



 神代の力を一気に注ぎ込んで、今までとは比べ物にならない吹雪を見舞うエリューナさん!


 四人の取り巻きは氷付けになったものの、ロードナイトは“黄金障壁”でダメージを半減し、耐えきった。


「私が引き付ける。今のうちに、取り巻き共にトドメを刺しておけ」


 それだけ言い、ロードナイトに空から仕掛けるエリューナさん。


「我の本気を見よ! 高級軍馬!!」


 黄金の甲冑纏う白馬を呼び出すと同時に跨がり、ランスを振るってエリューナさんに仕掛けた!


「言うとおりにするか」


 “空衝”で距離を詰め、凍り付けになっている騎士達に斧を振り下ろして仕留めていく。


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