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ダンジョン・ザ・チョイス~デスゲームの中で俺達が見る異常者の世界~  作者: 魔神スピリット
第6章 人類の起源

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212.龍意のケンシVS高位騎士の爬虫人類軍団

「邪魔!!」


 指輪から出現させた金剛の巨腕を振るって、パラディンリザードマンを薙ぎ払う!


「”煉獄魔法”、インフェルノ! ”氷獄魔法”、コキュートス!!」


 特殊レギオン戦で殺した者達から入手した、新たな二属性魔法を同時行使!


『『ギャォォォォォォォォオオオオ!!』』


 制圧力の強い魔法でも、個体の能力が高い相手だと厄介! スタンピードラットみたいに一撃で倒せる方がまだマシか!!


『ギャオオオオ!!』

「くッ!!」


 巨大な鎚で金剛の巨腕を打ち付けられ、吹き飛ばされる!!


「メルシュ!」


 トゥスカが、私を庇うようにパラディンリザードマンに挑んでいく!


「コイツらの武具……随分な大盤振る舞いじゃない」


 四百体のパラディンリザードマン全てが、Cランク以上の武具を手にしている。


 今のところ、ドラコニアンの剣以外Sランク武具は見当たらないけれど、Aランクの武具はチラホラ見えていた。


 トゥスカが戦っている個体の持つ武器は、”破天の巨鎚”Aランクだし。


 今朝、()()()()()()()()()()()()()件も考えると、今後のためにもB以上は全て入手したい所だけれど……アルファ・ドラコニアン相手じゃそうも言っていられない!


「マスターの援護に行きたいんだけど……暫くは無理か」


 マスター達に近付こうとするパラディンリザードマンを牽制して、他の仲間も守ることの方が最優先。


 ――三つの武具に九文字も刻んで、激しい攻防を繰り広げているけれど……マスターだけじゃ分が悪い。


 さっさと数を減らして、ユイ辺りに援護に入らせないと!



●●●



「”光輝剣術”――シャイニングブレイク!!」


 ”パラディンストーンの剣盾”で槍を去なし、間合いを詰め――”ヴリルの聖剣”の一撃で消し飛ばした。


 その余波で、数体のパラディンリザードマンの動きを止めることに成功!


「”冥雷魔法”、サンダラスヘル!!」


 私が作った隙を突き、爪の生えた黒雷をお見舞いしてくれるアヤナ。


 だが、最初の一撃によるダメージを無効にする能力により、雷を浴びた半数が生き残っている。


「行け、ウンディーネ!!」


 水の乙女の剣が、雷で動きが止まっていたリザードマンの首を切り落としていく。


 さすがフェルナンダだ。


「お姉ちゃん!」


 アヤナに斧で斬り掛かったリザードマンの一撃を、アオイが”ドラゴンジャマダハル”と鞭で防ぐ!


「アオイ!」

「お任せを!」


 瞬時にノーザンが、燐光振り撒く青い斧で胴を切り裂いた。


「そうか、神代文字で強化した状態で戦えば、スキル無しでも倒せる!」


 武術や魔法じゃないから、初撃を無効にされる事もない!


「ルイーサさんは文字を温存していてください! 僕が全力で数を減らすので、余裕ができたらコセ様の援護をお願いします!」


 確かに、コセが戦っている奴は、強さが桁違いみたいだけれど。


「”雪玉発射”!!」


 ”雪玉発射”のように、武術でも魔法でもない攻撃手段なら効率的に……とも言えないか。


 単調な攻撃だと対処されてしまっている。


 サトミ達の”魔力砲”くらい威力があるなら別だろうが。


「判った! 装備セット2!」


 右手に”ストームブリンガー”、左手に”不知火の直刀”を手にする!


「”白骨火葬”!!」


 白灰の煙をぶつけ、リザードマン共の肌を焼く!


「”氷光の鎧”!!」


 青い光の、硝子のような鎧を纏って斬り込むノーザン。


「”激鞭術”、パワーラッシュヒット!!」


 アオイの鞭が、次々とリザードマンの無効化能力を誘発させていく!


「私の妹に近付くな!」


 スキルの使用で動きが止まっていたアオイを狙ったリザードマンを、今度はアヤナが、”テクニカルロッド”で操る”重銀のメタルクラブ”で打ち据える!


「やるじゃん、お姉ちゃん!」

「これでもお姉ちゃんだからね!」


「”精霊魔法”、サラマンダー!!」


挿絵(By みてみん)


 アオイが無効化能力を使わせた個体を狙って、赤い炎の蜥蜴が熱線を放っていく。


 それでも、倒しきれない個体が少なくない!


「”不知火”!!」


 白い炎を直刀から放ち、囲まれ出したアヤナとアオイを援護。


「”嵐の穿風”!!」


 元気な個体に狙いを定め、”ストームブリンガー”の効果で放った突風穿で喉を貫き、絶命させる!


「マスター、後ろだ!!」


 フェルナンダの警告に、咄嗟に前に飛びながら振り返――


『キキェェェえええ!!』

「――ああッ!?」


 盾を持った奴に、顔を打ち付けられたッ!!


 早く体勢を立て直さないとマズ――


「――”伸縮”!!」


 なにかがリザードマンの首を貫き……動きが止まった?


「ッ”闘気剣”!!」


 ”不知火の直刀”にオーラを纏わせ、盾持ちの首を刎ねる!


「助かった、クマム!」


 私を救ってくれたのは、少し離れた位置でナオやユイ達と共に戦っていたクマムだった。


「絶対に生き残りましょう! ルイーサさん!!」

「おう!」


 初めて会った頃に比べると、だいぶ勇ましくなったよな。


「私達が数を減らすまで、もう少しだけ耐えろよ、コセ!」


 まだ、私はあの時の返事をしてないんだからな!



●●●




「――――ハッ!!!」



 マスターのユイが、”波紋龍閃の太刀”に九文字刻んで、一刀ごとにパラディンリザードマンを斬り伏せていく。


 アルファ・ドラコニアン……奴の念能力に対抗するには九文字くらいは必要だろうが、とにかく早急に数を減らさないと死人が出かねない!


 マスターはボス戦で神代文字を無理に引き出して消耗しているし、ドラコニアンと戦うのはもう無理だろう。


「”魔力輪廻”!!」


挿絵(By みてみん)


 ”輪廻の業剣”にMPを吸わせ、強化した切れ味に任せて鎧ごと両断していく!


 Sランク武器を使ってはいるけれど、さすがにマスターほど効率的には倒せないね。


 相手に対処させずに一振りごとに絶命させるとか、アタシのマスターは本当に規格外だよ。


 でも……だからこそ、次のステップに進めるのかが心配なんだよね。



●●●



「タマ!!」

「スゥーシャ!!」


 白い人魚と猫が、銛と槍に三文字を刻んで、淀みない連携を取ってパラディンリザードマンを着実に倒していく!


 あの二人……いつの間にか呼び捨てになってるし。


「ここまで植物がまるで無いとは……申し訳ありません、マスターユリカ。このステージでは、私は大して役に立てません」


 隠れNPCであるドライアドは、植物の有無で強さが左右される。


 荒野と言うだけあって、この地には植物がまったくと言って良いほど見当たらない。


「なら、私のサポートをお願い!」

「畏まりました。”古代魔法”、オールドスプラッシュ!」


 黄土色の奔流がパラディンリザードマンの無効化能力を適用させ、動きまで一時的に止めてくれた!


「”煉獄魔法”――インフェルノブラスター!!」


 四体のリザードマンを、纏めて消し飛ばす!


「これじゃ効率が悪いわね!」


 私達が駆除するよりも、新手が穴から這い出てくるスピードの方が早い!


「……ヨシノ、ちょっと無茶するわ。守りはお願い」

「分かりました、マイマスター。御身は、必ずや(わたくし)がお守りいたします」


 ヨシノは固いわね。


 ――”煉獄は罪過を払いけり”に意識を集中させ、文字を六つ引き出す。


挿絵(By みてみん)



「”二重魔法”――”星屑魔法”、スターダストシューティング!!」



 白銀の星々を神代文字で強化し、任意である程度操作可能なスターダストシューティングを操り、無効化能力を消費させた次の瞬間に星屑を集中させて倒していく!


 スターダストシュートと違ってMPを強制的に半分取られることは無いけれど、その分威力は落ちる……。


『ギェェェッ!!』


 パラディンリザードマンのうちの一体が飛び立ち、紫の炎の翼でコセとメグミが居る方に向かおうとする!!


「”植物魔法”、バインバインド!!」


 蔦を伸ばし、動きを止めてくれるヨシノ!


「でかしたわ、ヨシノ!!」


 すぐにスターダストシューティングの一部をぶつけ、葬り去ったcjっ3っh――ヤバい!!


「ハアハア、ハアハア」

「お疲れ様です、マスター」


「まだ、ハアハア、六文字を維持しながら……戦うのは……ハアハア、難しい」


 背後では、そんな次元の遥か先を行く戦いが繰り広げられているのに。


 コセの背中……遠いわ。


「でも……諦めないって決めたしね」


 どこまでも――食らい付いてやるんだから!!


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