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云々蒐集短譚  作者: 里崎
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解明/カメラ/惑星防衛軍

科学で世界の全てが解明されてから数十年が経過した。世界中から、なんかおかしいという不安の声が届くようになった。世界最高峰の科学者集団は「これだけ押さえておけば大丈夫」な観測データを見せて「だから大丈夫」と主張した。

直後、未知の事象により世界はあっさり滅びた。


科学が明らかにしたのは、数十年前の世界の全てだったのだ。


***


彼は先天的に目を持たなかったが、映像と色を直接脳に伝えられる、世界唯一のカメラを持っていた。それにより世界のあらゆるものを見ることができた。

「だが僕には一生見れないものがたった一つだけある」彼は悔しそうに言う。「このカメラ自体の姿だ」

友人は優しく笑って、鏡を手渡した。


***


この星を捨てて逃げてくれと防衛軍は言った。祖国を愛する住民たちは頑なに拒んだ。対応に窮した軍内で、若い者たちが手を挙げた。


数年後。

大したことなかったな、と住民たちは笑い合う。

星間軍事機密により大幅に減じて報じられる殉職者数を、疑うこともせずに。

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