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第5話っ!多過ぎるスキル!


ムカデを一撃で仕留め(1ダメージ)、急激にレベルアップした花凛の目の前に残されたのは1つの宝箱だった。


南無南無、と手を合わせてから開けてみる。


そこには、黒色の短剣と輝く巻物が入っていた。


「〈蜈蚣ノ短剣〉かぁ。かっこいー」


そして巻物に手を掛ける。

ちなみに巻物は新たなスキルが覚えられるアイテムで、4種類の色でレア度が違う。

低い順に並べると、白い巻物、銀、金、虹色となっているのだが。


「〈ユニークスキル : 百足連撃〉...。強そう!」


花凛が手にしている巻物は虹色に光っていた。

虹の巻物は特定の難関クエストをクリアしないとゲットすることができない。


だが、それ相応の価値がある。

虹の巻物で覚えられるスキルは「ユニークスキル」と呼ばれる、このゲーム内でたった1人しか使えないスキルである。その内容も様々、強力なものだ。


「クエストクリア報酬も豪華みたいだったし...。すごいクエストだったのかな?」


すごいクエストであった。


ムカデを倒した経験値で大幅レベルアップしたのに加え、ユニークスキル3つを手にしていた花凛は、自分のステータスを確認しようと右手を振って表示させる。






カリン Lv.31


STR 1

VIT 0

AGI 104(+1274)

DEX 0

INT 0


(未振り分けのポイントが24あります)


装備

【武器(右手)】無し

【武器(左手)】無し

【頭】韋駄天のバンダナ

【体】韋駄天のジャケット

【脚】韋駄天のレギンス

【靴】韋駄天のスニーカー

【アクセサリ】無し



スキル

〈韋駄天〉〈落下耐性I〉〈HP自動回復ⅠⅠⅠⅠ〉〈MP自動回復ⅠⅠⅠ〉〈剛力ⅠⅠ〉〈加速ⅠⅠ〉〈望遠ⅠⅠ〉〈聞き耳ⅠⅠ〉〈魔力操作ⅠⅠ〉〈蜈蚣ノ毒塗〉〈蜈蚣ノ捕食〉〈百足連撃〉


魔法

炎 : 〈ファイヤーボール〉

水 : 〈スプラッシュ〉

樹 : 〈プラント〉

闇 : 〈シャドウ〉

光 : 〈キュアー〉





「...増えすぎてよくわかんないや...。一旦落ち着ける場所に行こう!」


手に入れた漆黒に染まる新武器の性能も試して見たかったし、スキルの確認もしてみたかった花凛は、取り敢えず出口を目指した。





「よし、ここなら誰にも見られない!」


何とかあの洞穴から抜け出せた花凛は、草原のフィールドの穴場に到着。

獲得したスキルがやばそうなのを直感したらしく、人目のつかない場所でクエストの成果を試そうと思っていた。


「取り敢えず..あるポイントは全部、AGIに、っと。...あと、えーっと。『装備』!」


とりあえずムカデのアドバイス通り、全てAGIに振り分けておく。

そして、「装備」と唱えると、花凛の手元に先程獲得した黒い短剣がパッと現れる。



「名前は、「蜈蚣(ムカデ)短剣」ね..。なんか、スキルといいこの武器といい、ムカデばっかでやだなぁ..」




どうしてもあの変態ムカデの顔が、花凛の頭にちらつくのだ。悪いヤツではないのだが。


「...『VITが0になる代わりに、AGⅠが100上昇』か..。あと、武器としての単純な攻撃力はSTR+25ね。VITって確か、防御力のことだよね?」


このゲームの基本的なことはムカデに教えてもらっていたので、蜈蚣短剣の効果は理解できた。


「まあ、走って攻撃に当たらなければ問題なし!AGⅠ上がるのは嬉しいしね!」


花凛は、デメリットが大きい分メリットも凄まじいこの武器をメインに使っていくことを決めたようだった。


次はスキルの確認をする。

まずはユニークの方から。


「〈蜈蚣ノ毒塗〉は、『武器に猛毒属性を付与』?...どゆこと?」


後で要確認、と花凛は心に留めておく。


「〈蜈蚣ノ捕食〉は、『常時発動。倒したモンスターを捕食する。HP、MPを最大値の50%を回復する』、か...。捕食ってつまり....」


何かを察した。


「...」



常時発動のスキルである。

つまり、モンスターを倒した瞬間に自分の意識とは関係なく、食べ尽くす、という訳だ。



「まあ、一回だけね?お試しで...!」

嫌だがやってみる価値があると判断した。


ゲームの中だし。


折角の人目に付かない場所なので、花凛は食べやすそうなモンスターを探すことにした。


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