表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
20/29

第19話っ!Karin in 鍛冶屋!

短めです。


マリスラビットを連れ、花凛は帰路に着く。


「モフモフ...ふふ、かわいい」


ルイという少年から預けられたその使い魔は、花凛の腕の中で気持ちよさそうに「きゅるるっ」と鳴いていた。



・ ・ ・



花凛は数時間かけて街に到着。

全ての魔法を試し撃ちしていたため、空はもう茜色に染まっている。


「微妙だったな...」


成果を思い出しながら呟いた。


まず試したのは炎魔法、〈ファイヤーボール〉。

狼男にも試し撃ちした通り、全然威力が無かった。使い道といえば目眩しぐらいだろう。

続いて水魔法の〈スプラッシュ〉。

みずでっぽうが出た。それだけ。威力は0。

お次は樹魔法。確か〈プラント〉とか言ったか。

なんかアサガオのツルみたいなのが出て、相手を拘束しようとした。しようとしただけ。当然引きちぎられた。

闇魔法の〈シャドウ〉は唯一、花凛が可能性を感じた逸品である。『自分の影ができる場所で、闇に紛れることができる』、つまり姿を一瞬消せるワケだ。花凛の戦闘スタイルと相性が良い。美優も確か上手に使っていた。


「でも、トーナメントの時に影があるかどうか」


影ができない夜や、光の届かない場所では全く無価値の魔法だ。


最後に光魔法、〈キュアー〉については、使用できるタイミングが無かった。ダメージを喰らうことなく、全てのモンスターを瞬殺してしまうからだ。

問題は毒塗や百足連撃を発動する際のMPだったが。


「マリスたんが回復してくれるしね..」


「もきゅ!」


マリスラビットは戦闘中、風船のごとく浮きながら花凛にMP回復の魔法を使ってくれていたのだ。どうやらサポート型の使い魔らしい。加えて〈蜈蚣ノ捕食〉でのHPとMPの回復で、戦闘後も万全な状態。



そうこう省みているうちに、目的地である鍛冶屋に到着した。



「さてと..この気持ち悪いヤツをどうするかなぁ」


花凛が取り出したのはレア度最高の〈嘘吐き狼男の心臓〉、武具素材だ。

このワールド内にはプレイヤーが鍛冶師として運営している所と、NPCが武具を鍛える鍛冶屋が存在する。


「ごめんくださーい」


花凛はNPCの鍛冶屋の暖簾をくぐった。


「いらっしゃい嬢ちゃん。どんなご用件で?」


出迎えたのは褐色のガタイの良い男だ。眉上に切り傷がある上にスキンヘッドが光り、イカツさが増し増し。雑に着ているツナギが様になっている。


「コレを武具にして欲しくて...」


花凛は〈嘘吐き狼男の心臓〉を自慢げに見せた。

すると途端に、男の表情が驚きに満ちていく。


「おいっ!嬢ちゃん!これはすげーぞ!すげーのがつくれる!!」


「ほんと?やったー!じゃ、これアクセサリーにしてくれる?」


選んだのは、未だ空欄のアクセサリーだったが。


「悪いが嬢ちゃん。この〈〜の心臓〉、俗に言う心臓シリーズはな、希少価値がバリ高くてバリ強い武具をつくれるが、デメリットとして武具の指定はできないんだ。ランダムってことさね」


男の意気揚々とした説明に、花凛は頷きながら納得する。


「ほー。じゃ、任せるよ」


「おーそうか!お代は500ゴールド頂くぜ!」


NPC運営の鍛冶屋は、どんな素材でも一律500ゴールドだ。

花凛は余りに余っているクエスト報酬のゴールドで支払う。


「ありがとな嬢ちゃん!じゃ、五分程度頂くぜ!」


男は白い歯を見せながらグッドサイン。見た目によらず、ナイスガイだ。


「頼んだよ!」


花凛はワクワクしながら店を出た。

夕陽が差し込み、眩しくて思わず目を細める。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ