刃殿と私(折視点)
「折〜〜大丈夫だった私全然ダメダメだった」
実践訓練が終了して私は雪ちゃんとお話を始めていた。
「私も全然ですな」
「折どうする?これからの訓練ついていけるかな〜それにしても刃君変わったね〜」
「そうですな、刃殿は昔は私と同じタイプの人種でしたが今は違いますな」
春国 刃は元の世界にいた頃は私と同じいわゆるオタクや隠キャと呼ばれる人物だった。
この世界に来てから圧倒的な力を手に入れて性格が豹変している。
「ま〜でも元々、折は知らなそうだけど問題児ではあったんだよ」
「何ですとそんなイメージ全くなかったので驚きですな」
初めて聞く刃殿の意外な一面に私はびっくりして内容を尋ねる。
「刃君さたまにいじめっ子達のパシリにされてたから」
「道安殿がまさかそんな小さい事をですな?」
「いやいや、ちがうちがう道安はそんな事してないよやってたのは、銀河達のグループ」
角谷 銀河 不良の代表の様な立場でめちゃくちゃ陽キャ、声もデカくて私は正直苦手だったでもいじめまでやっていたなんて。
「元々は刃の前にいじめられてた、あれ名前が思い出せないけどあれだよあのー男?女?あれ、まーいいや、刃の前にいじめられて子が銀河達に復讐してさ、それで標的を変えて刃君をパシリにしてたのよ」
「なるほどですな、刃殿は大人しいからそれででもそれでは問題児では無いような?」
「問題はその過程で万引きや未成年では買えない物を手に入れさせてたってこと、その関係で刃君問題児扱いされてたの可哀想よね。」
「先生は気づいてなかったんですな?」
「もちろん知ってたはずよでも、綾香先生は知っての通り超超保守派、自分の担当クラスが問題を抱えてるのがバレるのが嫌なんでしょ、その証拠にここの世界に来てからも偉そうな人には媚び媚びだもの、まっこんな暗い話はやめてさっさと明日に備えて寝ましょ」
「そうですなおやすみなさい雪ちゃん」
私は力を手に入れた刃殿が何をしでかすのではと思っていた。復讐の機会を狙っていたのならば力を手に入れた今しかないからだ、明日からの訓練も平和に終わって欲しい物だ。