依存人生
ノンフィクション作品です。
俺は昔から依存体質だ。
昔から何かしら依存しながら生きてきた。
今、30歳を超えこの依存性に真剣に向き合おうとしている。
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1992年11月7日に俺は産まれた。
俺が幼い時に両親は離婚していて、
父親の記憶は全くと言っていいほどない。
母親は専業主婦で父親は塗装業で働いておりその社宅に俺、5つ下の妹、母、父の4人で住んでいた
社宅は外から見ると廃墟そのものだった。
もちろん中も。
洋室と和室の2DKだった。
その和室は畳が腐りきっていた。
歩くとトランポリンみたいにしなる畳。
社宅を出る頃には部屋の端っこ以外は歩けなくなっていた。
そんな社宅での父親との唯一の思い出がある。
おそらく離婚していた時、玄関に小さい窓があったのだがその窓から父親が泣きながらしわくちゃの5000円札を手だけ入れて渡してきた事がある。
その手はペンキだらけだった。
当時は分からなかったが父親なりに頑張って生きていたんだなと今考えれば思うとこがある。
その時母親は受け取るのをずっと拒んでいた。
そのペンキだらけの手を叩きながら怒鳴っていた。
「何の金かもわからん」