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奴隷屋の日常  作者: 坂牧 祀
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プロローグ



 不平等を嘆いたところで何も変わらない。なんて言えるのは、それなりに安定した人間的地位に立つ者だけの考えであって、それはとても、幸運なことだと思う。

 他者を見下せるのは、自分が今の現状に満足している証だ。恵まれている証だ。


 このカレスティア大陸では、日々の生活の一環として、人の命をなんとも軽やかに踏みにじる。小さな子どもが、雨上がりの水たまりに喜んで足を突っ込むように。


 いや、正確には人間じゃない。〝人間の形をしただけのモノ〟だ。それを誰もが、奴隷と呼んだ。

 奴隷は、売買の対象となっていた。人をかたどった骨と肉の容器に、生命という色のない光をぽつんと収納された、金で左右できる商品。


 俺は、そんな商品に目をつけて、扱おうと決めた。

 俺のことを慕ってくれるあいつと一緒に、店を開く。

 それが、俺たちの決めた居場所だった。



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― 新着の感想 ―
読書配信へのお申し込みありがとうございます! 奴隷が商品として扱われる世界……主人公の「俺」も商品としてしか見ていない様子ですね……。 そんな奴隷屋が「居場所」というのもなんだか複雑な気分で読み始め…
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