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新しい春が来る ◇
2020.4.2 に書いたものです。
また新しい春が来る
期待を抱き背負って
迎える春はもうすぐ
寂しい別れという冬を越え
出会いという春を迎えるまで
生命あるものは皆
陰に潜んで耐え続ける
いつか新しい春が来る
わたしは誰
あなたは誰
そんな声がどこからか聞こえてくる
その時に微笑んで答えられたら
きっと幸せな日が来る
柔らかく舞い降りる
幾千の花弁
柔らかく寄り添うは
幾千の灯火
また新しい春が来る
愛しき人を想うほど
濃くなる春の風の匂い
悲しい別れという冬を越え
再会という春を迎えるまで
生命あるものは皆
夜に潜んで耐え続ける