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儚さゆえに ◇
2021.4.29 に書いたものです。
この世にある物のすべては
いつの日か壊れてしまう
硝子で作られた玩具ように
いつの日か壊れてしまう
それでもなお愛したくなるのは
とてつもなく儚いから
今だけの特別なものを求めている
触れてみたい
近づきたい
いつか壊れるからこそ
大切に抱いていたい
この世にある命のすべては
いつの日か消えてしまう
蝋燭に灯る炎のように
いつの日か消えてしまう
それでもなお愛おしいのは
呆れるほど儚いから
今だけの特別なものを欲している
見つめていたい
近寄りたい
いつか消えるからこそ
寄り添っていたい




