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嵐のように ◇
2021.4.17 に書いたものです。
嵐のように去っていく
君に惚れていたから
裸足のまま夜の闇に飛び出した
君に導かれるように
泥にまみれることも
砂利で傷つくことも
今はもう
そんなに恐ろしいことではなくて
すべてを捨てて
誇りすら捨てても
君を追いかけたい理由がある
嵐のように通り過ぎる
君に惚れているから
裸足のまま夜の森へと駆け出した
君を求めるままに
大地を叩く雨も
心を揺らす風も
君には敵わない
すべてを捨てることも
誇りさえ捨てることも
何も恐ろしいことではなく
ただ
嵐のように去った君を
追いかけたい




