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KAKUYO2  作者: 四季
279/521

紅のトマト ◇

2020.9.27 に書いていたものです。


肉から滴り落ちる血のような


刺激的な香りを漂わせ


大人色の華麗な衣服に身を包んだ


それは(くれない)のトマト


時には可憐に

時には艶やかに


一色で世界観を作り上げる


それは紅のトマト



刺激的な香りに身を委ねる時


誰もが大人の階段をのぼる


気づかぬ間に

意識せぬうちに


昨日より一つ深みを重ねる



肉から滴り落ちる血のような


挑発的な香りをまとい


大人びた色気ある衣服に身を包んだ


それは紅のトマト


私も今はまだ青いけれど


いつかは階段をのぼり


今とは少し違った姿へと変わりゆく



私もいつかは


紅のトマト



誰もがいずれは


紅のトマトになる

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