232/521
もしこの世界が ◇
2020.8.15 に書いていたものです。
もしこの世界すべてが
砂糖でできていたとしたら
甘い夢のような心地で
死を迎えられるのだろうか
ふと
そんなことを考える
淡い夕暮れ
もしこの世のすべてのものが
蜜でできていたとしたら
幸せな夢のように穏やかに
最期を迎えられるのだろうか
ふと
そんなことを考える
柔らかな夕暮れ
腕に絡みつく甘いもの
それすらも
今はただ不愉快でしかなく
けれども夢の中では
どことなく心地よい気がして
その何かに
身を委ねずにはいられない
砂糖でできた世界も
蜜で創られた世界も
すべてはただの幻だというのに
今はただ
この身にまとわりつき続ける
細やかな甘さに
安らぎを求め続ける
毎日暑いですね。