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らりらるれら ◇
2020.8.6 に書いたものです。
ふと道端の落葉樹を見上げ
故郷を思い出すと
懐かしさという過去の自分が顔を出し
なぜかとても切なくなる
らりらるれら 不思議な感覚になる
らりらるれら なんとなく夢みたい
声をかけられた気がして振り返り
誰もいないと
物悲しさという過去の遺物を思い出し
なぜかとても苦しくなる
らりらるれら 奇妙な経験なのに
らりらるれら 怖くはない
哀愁はいつも
この身の傍らにあり
何も言わず
そっとこちらを見つめている
らりらるれら 春は過ぎた
らりらるれら 夏は終わり
らりらるれら 秋も過ぎて
でも
らりらるれら 冬はもう来ない