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あなたと見た景色 ◇
2020.7.19 に書いたものです。
何もかもが上手くいっている
迷いなくそう思っていた
何もかもが順調に進んでいる
躊躇いなくそう信じていた
でも本当は違ったのかもしれない
そんなことを思い
その瞳の奥に秘められたものを
探そうとする
心の中なんて見ようとするものじゃない
詮索なんてするべきじゃない
分かっていた
そんなことは
でも
もし別の道を選ぶということが
可能であったとしたら
なぜかそんなことを考えてしまう
残念に思うのは
あなたとともに行く未来がなくなったこと
悲しいと思うのは
あなたとともに見る世界が失われたこと
そんな小さなことなんて
もし他人がそう言ったとしても
わたしにとっては
何も小さなことではないわ
どこで間違えたのかしら?
ふと
そんなことを呟いてみる
わたしとあなたが道を違えたのはいつ?
ふと
そんなことを思ってみる
わたしも
誰も
あなたの心には気づかない
わたしも
誰も
もうあなたの存在に気づかない
それでも
時には思い返すでしょう
あなたと見た景色
それだけは