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満月の夜 〜もう一つの世界〜 ◇
2020.7.9 に書いたものです。
満月の夜に駅の階段
駆け下りた時に始まる
幻想的な世界と
交差するらしき物語
丸い月の夜に迫り来る
怪しげな気配と匂いに
向こう側の世界との
交差をふと感じたりする
ふと何かを感じて
振り返ることさえ
今はただ恐ろしく
とてもできそうにない
満月の夜に始まる
不可思議な世との邂逅
鮮やかな月の夜に幕開ける
まだ知らぬ何かとの交差
毎日昇降する階段なのに
今夜はなぜか恐ろしい……
雨の日に道端に捨てられた子猫のような
小さな心になってしまう気がする
 




