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KAKUYO2  作者: 四季
144/521

いちねんのうた 7~9 ◇

【七月】


梅雨の終わり

屋根の上から陽が射して

梅雨の終わり

感じつつ来る夏を待つ


もう少ししたら休みが来るからと

はしゃぐ子どもの高い声


待ち侘びた晴れ


待ち侘びた夏


もうじきやって来る

もうすぐ訪れる

爽やかな果実の香りと共に


【八月】


水着着た 娘が浜辺 駆け抜ける


柑橘の香り

太陽の熱

肌と心に感じつつ

迎える季節


セミが鳴く 通学路には 子どもたち


夫婦には祝福を

恋人たちには幸福を

与えては

風鈴の音に想いを馳せる


傘は捨てて

懐かしい故郷の音を聞きつつ

見上げる空

眩しくて何も見えはしない


【九月】


まだ暑い日々

汗をハンカチで拭えば

透明な雫が弾ける


まだ暑い日常

道行く人たち誰もが

潤いを欲する


夏もほんの少し終わりが近づき

切なげな音が響く夕暮れ

楽しかった記憶に思考を巡らせつつ

訪れる次なる季節を待つ


それでも


まだ暑い


潤いが欲しい

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