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8 襲撃! ゴブリン軍団!

8 襲撃! ゴブリン軍団!


 レデニアの町の北門。

 現在ではその大扉は常に閉まっている。門を動かすための人手が足りないのと、そもそもこの門を開ける利点が今のところないからだ。

 しかし、その硬く閉ざされた大扉の隙間を縫って、紫色の気体が町の中へと流れ込んでくる。

 そしてその薄紫の煙の中から背の小さな亜人族、ありていに言えばゴブリンのような魔物が出現するのだ。

「くそっ、また出たぞ!」

「キリがない!」

 北門付近で見張りを行っていた町人がその手に武器を持ち、現れたゴブリンを逐一殺して回っているのだが、相手の数に制限はない。

 瘴気がある場所ならば無制限に現れるのが魔物だ。

 その上、瘴気はどんどんと町の中に流れ込んできており、やがては外壁を乗り越えてあらゆる場所で紫色の煙が充満し始める。

「このままじゃ埒があかない! 一旦、町の中央まで退こう!」

「退いてどうする!?」

「手分けして居住区や工房区の人間を、町の広場に集めるんだ。町の人間に犠牲を出したくはない。全員広場に集まったら……」

 リーダー格らしき男が、そこで言葉を濁らせる。

 広場に集まっても、それは一時しのぎにしかならない。

 瘴気は留まる所を知らず、町を埋め尽くすだろう。そうなれば既に逃げ場所はない。

 この町を放棄するか、もしくは全員死ぬか、だ。

「ストライダーが来てくれたというのに、こんなところで……っ!」

「まだ諦めるな。そうさ。俺たちにはストライダーがいてくれる!」

 絶望に飲み込まれそうになる気持ちを何とか励ましあい、見張りの男たちは散り散りになって町の人間に注意を呼びかけに回った。


「お父さん!」

 庁舎の町長室に、フィーナが駆け込んでくる。

「北門が越えられました! 魔物が町の中に!」

「うむ……ついにこの日が来てしまったか」

 フィーナの報告を聞いて、グラナルは深刻そうに表情を歪める。

 いつかは瘴気が溢れてくる可能性を考えてはいたが、いざこの時が来てしまうとなんともいえない気持ちになってしまう。

「歴史あるレデニアの町も、私の代でお終いか……」

「いえ、まだ策はあります」

 グラナルの隣に立つローブ姿の男、見るからに魔術師風の青年が首を振る。

「ストライダー殿が湖の精霊様に話を聞きに行ってから、大分時間が経っているのでしょう。ならば彼が帰ってくるのももうすぐかと」

「しかし、それまでにまた、町の人間に犠牲が出たら……」

「そうならないためにも、ここが踏ん張りどころです」

「そうです、お父さん。ヨネスさんの言う通りです」

 気落ちするグラナルの肩を、フィーナが優しく叩く。

 傍らではヨネスと呼ばれたローブ姿の青年も力強い笑みを向けていた。

 二人がまだ諦めていないのだから、町の長たるグラナルが心を折ってはいられない。

「……すまない、二人とも。弱音を吐いてしまった」

「いえ、人にはそういう時もあります。さぁ、グラナル町長」

 ヨネスが部屋の中に飾られていた剣をグラナルへと渡す。

 それは在りし日、グラナルがまだ流浪の傭兵だった時に振るっていた愛剣であった。

 グラナルはそれを受け取り、力強く頷く。

「町民を全て広場に集めてくれ。戦える者は武器を取り、北通りを死守する」

「そのように」

 ヨネスが恭しく頭を垂れ、そのまま部屋を退出する。

 それを見送ったあと、グラナルはフィーナの手を取った。

「フィーナは町民と共に脱出の準備を。万が一の時は、せめてお前たちだけでも生き残るのだ」

「お父さん……そんなこと仰らないでください。きっと、私たちは助かります。ストライダー様がこの窮地を救ってくださるはず!」

「ああ、希望は失わない。だが、準備だけはしておくのだ。良いな」

 力強い父の言葉に、それ以上首を振る事も出来ず、フィーナは静かに頷く。

 それを見てグラナルは優しい微笑みを浮かべたあと、フィーナの頭を優しくなでる。

「もしレデニアが落ちる事があれば、隣町も黙ってはおられまい。頼るのならば西のセルリナを頼れ。あの町とは親交がある」

「……わかりました」

 フィーナの答えを聞き、満足そうに頷いたグラナルは剣を帯びて部屋を出た。


 町の中央通りには大きな広場がある。

 町のほぼ中心に位置するその広場には三方に分かれる道があり、北門へ向かう北通り、南門へ向かう商店通り、居住区のある東側へと向かう東通りと呼ばれている。

 町の住人はその広場に集められ、戦える男たちは手に手に武器を取って北通りを睨みつける。

 長い北通りの道は、既に道半ばで紫色に煙っており、外壁も朧がかってしまっている。

「くっ、もう既に瘴気がこれほど……っ!」

「怯むな! 我らが最後の防衛線だぞ!」

 しり込みする男に、別の男から叱咤が飛ぶ。

 だが、煙に紛れて大量のゴブリンの姿が見え隠れしている。あの量を見せられると、誰だって気弱になってしまうだろう。

「防衛線を上げましょう。ここで戦えば、広場に集まっている町民に被害が出ます」

「そうだな、全員、前進するぞ!」

 ヨネスの提案に従い、グラナルが号令をかける。

 剣を持っているのはグラナル一人だけであった。それ以外は硬い木材や木の伐採に使っていた斧など、元々武器に使用するものではない。

 こんな装備の男たちだけで、いかほど戦えるものなのだろうか。

 紫色に煙っている中から、ゴブリンたちの甲高い笑い声が聞こえてくる。

 その気味の悪い声が、ようやく奮い立たせた戦意を萎えさせていくようで、男たちの足取りが重くなる。

「……勝てるのか……」

「しっ! 黙れ!」

 弱音が聞こえ、すぐに封じられる。

 誰もが心に不安と恐怖を抱えていた。

 しかし、それを吐露する事で伝播し、全体の士気が落ちればそれこそ負け戦である。

「ゴブリンは個々で見ればさほど大した事のない相手です。決して多数を相手にせず、一匹一匹、確実に倒してください。そうすれば勝機はあります!」

 ヨネスから簡単な作戦が飛んでくる。

 だが、どう見ても町の男たちよりゴブリンの数の方が多い。

 あれを個々に相手をするのはまずもって無理だろう。こちらがどう動こうとゴブリンたちは殺到するに違いない。

『げ、げひひひ……』

 警戒しながらも接近する両者。そんな中、一際耳に着くゴブリンの笑い声が聞こえた。

 次の瞬間、紫の煙の中で何かが光る。


 それは誰に認識が出来たであろう。

 ゴブリンの大群を前にして士気の低下が見られる町の男たち。彼らはそもそも戦う人間ではない。

 町の中には彼らの普通の日常があり、商人として職人として、または畑を耕す農家として、毎日を平穏に過ごしていたのだ。

 そんな彼らが投擲武器に注意を割けるわけがなかった。

 風切り音を冷ややかに鳴らしつつ、ゴブリンが鋭く放ったマチェットは一番前方にいた男に飛ぶ。

 何が起きたかすらわかっていない男は、当然のように回避行動を取る事も叶わない。そのままであれば顔面に鋭利な刃が食い込み、成す術もなく絶命する所であった。

 だが、


「私の目の前で、民に易々と刃を向けてくれるな」

 ガキン、と音がして、マチェットは高く打ち上げられる。

 涼しい風切り音が地面にぶつかる鈍い音に変わった。

「なっ……!?」

 標的にされた男は、急に目の前で火花が散った事に動転し、その場に尻餅をついた。

 気付くと、グラナルが剣を振り抜いていたのである。

「気を抜いてくれるなよ、若い衆。私とて昔は傭兵としてならしていたが、今では既に老骨なのだからな」

「あ、はい。ありがとうございます」

 尻餅をついた男も何とか立ち上がり、取りこぼした武器を再び握る。

「くそっ、してやられた! あんな小さな魔物ごときに!」

「チクショウ! このままバカにされてたまるか! お前ら、やっちまおうぜ!」

「おぉっ!!」

 先制攻撃を撃たれ、しかし逆にテンションの上がる町の男たち。

 士気が上がる事は良いのだが、この時既にグラナルとヨネスは渋い顔をしていた。

 このままでは負ける、と強く認識したのである。

 もう少し善戦出来るかと思ったが、今の投擲、小さな体躯の魔物とは言え侮れない。町の男衆とは練度が違いすぎる。

「皆さん! 高揚するのはよろしいですが、目的はストライダー殿が来るまで時間を稼ぐ事。突出しないでください!」

「うるせぇ! バケモノに小バカにされたままだと、人間様の面目に関わるってんだ!」

 ヨネスの指示にもまともに対応しない男たち。どうやら頭に血が上ってしまっているらしい。

 恐慌状態になるよりはマシ、とは思ったが、危険な状態である。

 彼我の戦力差を正しく認識しなければまともな策も成らない。

『ぎゃあ! ぎゃあ!!』

『ぐぅぇああ!!』

 血気盛んな男たちに呼応してか、ゴブリンどもも牙を剥いて奇声を上げる。

 まさに一触即発の状態。

 何かきっかけがあればすぐに緊張の糸が切れ、戦端が開かれるであろう。

「ヨネス、君は女子供を率いて町を脱出しろ」

「な、何を言うんですか、グラナル殿!」

 隣にいたヨネスにグラナルが耳打ちする。

「君は元々この町の人間ではない。我らと一緒に心中する必要はないはずだ」

「しかし! ここまで来て皆さんを見捨てては置けません!」

「ならばこそ、私たちの大切な家族を守って欲しい! 私たちの戦いを無駄にしないで欲しいのだ!」

「無駄などと! 弱気はよしてください!」

 グラナルもここまで来たなら、このまま死ぬつもりである。

 だが、タダでは死ぬまい。一匹でも多くの魔物を道連れにして死んでやろう。そう覚悟していたのだ。

 最早この戦は負け戦であろう。

 ストライダーであるケンジは未だに姿を見せない。これから慌てて駆けつけたとしても戦況を傾かせる事は難しいだろう。

 ならば大切な家族だけでも生き残って欲しい。そう考えるのは当然である。

「ゆけ、ヨネス。家族を、頼む」

「グラナル殿……ッ!」

 静かにゴブリン軍団を見据えるグラナルは、男たちを連れて一歩、また一歩と敵へと進んでいく。このまま両者の距離が縮まれば、遠からず衝突するだろう。

 それについていく事も出来ず、かといって戻る事も出来ないヨネスは南に続く大通りを恨めしく見た。

「ストライダー殿……どうか、早く来てくだされ……ッ!」

 しかし、その大通りに人影はなく、ケンジのやってくる様子はない。

 ヨネスはこのまま死に行く男たちを見送るしかないのであろうか。

 この地を祝福する湖の女神は、これほどに人間を見放すのであろうか。

 だとしたら、ああ、なんと言う時代であろう。

「誰でも良い、誰か……どうにかしてくれ……!」

 まさに神にも祈る気持ちで、ヨネスは天を仰ぐ。


 そして、そこに見たのだ。


「あ、あれは!」

 蒼い空を裂く、謎の飛行物体。

 白い雲の中に浮く黒い点が、ジワリジワリとこちらに向かってきている。

 あるいは魔物の増援か、とも思った。

 だが、謎の飛行物体が飛んできている方角は南から。

「…………」

「なんだ、何か聞こえる」

「どうした、ヨネス!」

「町長! 空から!」

「空……?」

「…………ぉぉぉぉぉぉぉおおおおおおおおおおお!!」

 それは紛れもなく、人。

 町の中心目掛けて空から急降下してくる人影は、そのまま石畳を割り、豪快に土煙を巻き上げながら着地する。

 ドカン、と聞いた事もない大きな音が待ちの中に響き、突風が通りを吹きぬける。

「な、なんだぁ!?」

『ぎゃ、ぎゃああ!?』

 町の男衆も、ゴブリンたちも狼狽する。

 何事が起きたか、全く理解の埒外であったのだ。

「来たんだ……来たぞ、助けが!」

 その人影を良く見ていたヨネスは、歓喜に打ち震えながら声を上げた。


「この町から、消えてなくなれ、下衆共ぉ!!」


 土煙の中心から声が響き、更に閃光と一陣の風が走る。

 風は土煙を晴らし、その中心にいた人物の姿をあらわにした。

 そこにいたのはもちろん、ケンジ。

 手を地面へと向け、その精神を集中させている。

「何をしているんだ!?」

「助けに来てくれたんじゃ……!?」

 ストライダーの登場に、町人たちも一時喜んだものの、その奇妙な行動に困惑する。

 だが、次には勝利の鬨の声へと化けるだろう。


「トーメントッ!!」


 ケンジの手からまたも閃光が走り、町の中心に大きな印を刻む。

 それこそがエストから賜った力、神字。

 邪気を祓い、神の祝福によって邪なものを寄せ付けなくする。

 これこそが神字を刻むトーメントの力。

『ぎゃああ!』

『ぎゃあああ!!』

 口々にゴブリンたちが喚き始める。

 本能的な不快感が襲い掛かってきたのだろう。なにせ、既にこの地の浄化は始まっているのだ。

『ぎゃあ……ゲホッ、ゴボォ!!』

 次々に苦しみ始めるゴブリンたち。そして、魔物たちを取り巻いていた紫色の煙が見る見る内に晴れていく。

「こ、これが、ストライダー殿の力……ッ!」

 ケンジのトーメントを目の当たりにし、グラナルが唸る。

『ぎゃああ!』

『ぎゃああ……!』

 急な状況の変化に、ゴブリンたちは慌てふためいて退却をしようとするものの、それよりも浄化のスピードの方が速い。

 町の中に攻め入っていたゴブリンたちは次々に灰と化し、風に紛れて消えていく。


 終わってみれば呆気ないほどに、町の窮地は救われたのであった。


****


 瞬く間に紫の煙、瘴気は町から退いていった。

 まるで意志を持っていたかのように、天敵から逃げ出すかのようですらあったその様子を見て、町の人間は歓喜の声を上げる。

「ケンジさん……この町はあなたに救われた」

「い、いえ、ボクは別に……」

 グラナルに手を握られ、深々と感謝されてしまい、ケンジは照れながら謙遜する。

 何せケンジがやったことと言えば、森の入り口から町に襲い掛かる瘴気を見て、無我夢中で地面を蹴り、その力が思ったよりも強く空を飛ぶほどの脚力を発揮し、降り立ってみたら既に魔物が町の中に侵入しており、町の男たちとにらみ合っている状況だったから、早急に解決せねばならない、と思ってまたも夢中でトーメントを使っただけ。

 いまいち詳細な状況はわかっていなかったのだ。

「とにかく、今日は祝いの酒を開けよう。倉から一級品を持ってくるんだ。ケンジさんにも特上の酒を味わってもらわなければ」

「い、いえ、ボクはお酒は……未成年なので」

「ミセイネン? なんですか、それは」

 そりゃそうだ。この世界で日本の法律が通用するわけがない。

 ケンジがどうやって飲酒を断ろうかと悩んでいると、こちらに駆けてくる足音が一つ。

「お父様!」

「おお、フィーナか。急いで宴会の準備をしよう」

「待って、お父様、大変なの!」

 祝勝気分に水を差すようなフィーナの雰囲気。

 それを察したグラナルは、すぐに真剣な表情に戻す。

「何があった」

「マリナが……マリナがいないの!」

「むっ……!」

 フィーナの報告を受け、グラナルは少し顔を曇らせた。

「広場に集まった人の中に、マリナを含めて数人、子供たちがいないんです! 多分、町の中にいるとは思うんだけど、さっきの魔物の襲撃でもしかしたら……!」

「ふむ……なるほど、な」

「あの……マリナって誰です?」

 話の見えないケンジが割って入るが、グラナルは口をつぐんで何も言わない。

 代わりにフィーナが答える。

「私の妹です。何度かお話しした事もあったと思いますが……」

「そう言えば、まだ一度も会った事のない……その妹さんと子供が数人見当たらないとなると、大変ですね! すぐに探しに行かないと!」

 身内が行方不明となればフィーナもグラナルも気が気ではあるまい。そう思ってケンジが町の中をひとっ走りしようとしたのだが、その時、居住区の方から泣き声が聞こえてくる。

 そちらを見ると、子供が数人、泣きながらこちらに歩いてくるではないか。

「うぇ~ん、うぇ、うぇ~ん!」

「ど、どうしたの、大丈夫!?」

 すぐにフィーナが駆け寄り、その頭数を確認する。

 見当たらなかった子供たちの人数と一致するようであった。

「あなたたち、マリナお姉ちゃんと一緒ではなかったかしら?」

「お姉ちゃんが、お姉ちゃんがぁ! うぇ~ん!」

「泣いていてはわかりません。落ち着いて、説明して」

 なるべく宥めるような口調で喋ったつもりのフィーナだったが、彼女自身も気がはやっているのか、語調がいつもより切羽詰っているようにも感じられた。

 しかし、そんな中で、気丈な子供が一人、泣くのを我慢しながらしゃっくり交じりに説明を始める。

「マリナ、お姉ちゃんがっ……ば、バケモノに……連れて、行かれて……」

「そ、それは本当なの!? ああ、なんてこと……ッ!」

「バケモノ、塀を越えて……森のほうに……僕たち、何も出来なくて……うっ、うぅ……」

「……良いのよ、頑張ったわね。向こうでお母さんたちが待っているわ、行きましょう」

 子供たちが落ち着くように、彼らの家族の元へと案内するフィーナ。

 その去り際に、一度ケンジのことを見た。

 その目が『頼みます』と言っているような気がした。

「……言われなくとも、わかってますよ」

「ケンジさん……行かれるのか」

 決意を固めたケンジに、グラナルが微妙な表情のまま声をかける。

「当たり前です。娘さんが魔物に攫われたんですよ? グラナルさんだって心配でしょう」

「ええ、それは……まぁ」

 歯切れの悪いグラナル。

 しかし、その真意を確かめる手間すら惜しい。

「早くしないと、マリナさんがどうなるかわかりません。ボクはすぐに出かけます」

「私たちも何か協力したいのですが……しかし」

 この町の状況では、ケンジに付き従う事も出来まい。

「大丈夫です。今は町の防備を固めていてください。きっとマリナさんはボク一人で助け出して見せますから!」

 グラナルに対して力強く頷いた後、ケンジは北へ向かう大通りを駆け出した。

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