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ウチのギルマスが完全にヒモ  作者: 名称未設定
11/19

第11話


「なぜダァああああああああ」


 どチクショぉおおおおおお!!


「どうしたんですか、あれ」


「マスター? なんかコストオーバーでパーティーが組めないってわかってからずっと転がってる。なんか楽しそうだよね」


「そうですか」


☆☆☆


 パーティーが、パーティーが組めないなんて。

 SSRとはいえ、ノーラは回復職だ。HPも低いし防御力なんて紙みたいなもんだ。

 前衛がいないと意味がない。

 それなのにディフェンダーのベルントとパーティーが組めない。


 このゲームどうなってんだ。

 運営出てこい! ふざけんなっ!


 どうする? アタッカーだがノエルとパーティーにするか?

 くそっ、何故だ!? 何故こうも俺の理想とかけ離れる。


 待て、慌てるな。

 ビー、クール。

 そうだクールになれ。


 もっとよく調べよう。

 ノーラの能力は、単体回復か。

 ん!? 単体回復!?

 やべー、こいつもしかして地雷か?

 なんで全体回復持ってないんだよ。

 それに状態異常回復もないじゃないか。


 はぁー、つっかえ。

 一人ずつ回復とかAP(アクションポイント)がたんねーだろーが!


 まて、慌てるな。これは孔明の罠だ。

 げぇ、関羽! ジャーンジャーンジャーン。


 落ち着け、落ち着くんだ。

 現実逃避をしてる場合じゃない。


 単体強化がある。

 そう、これだ。

 これでノエルを強化すればどうだろうか。


 これ結構優秀だな。

 アタック、ディフェンス、スピードをそれぞれ二十パーセント上昇か。

 効果時間は四十秒。


 重ねがけは効果なしか。

 でもスキルのクールタイム短縮も付くな。

 なにこれ! 強っ!


 効果が自分だけとはいえ魔法詠唱短縮も持ってるな。

 地雷とか言ってすいませんでした。

 間違いなくSSRです。


☆☆☆


「うふふ、ふふふ……」


「あ、なんか変な笑い方してる」


「はあ、大丈夫でしょうか?」


「心配ならおっぱい触らせてあげればいいよ」


「えっ!? なんですかそれはっ!」


「男の人はおっぱいさわれば元気になるよ」


「えっ? えっ?」


「本当だって、あたしの回復魔法より効くから」


「ほ、本当に?」


「うん」


☆☆☆


「あ、あの、マスター」


「へ? なに?」


 珍しくもじもじした感じのノエルに声をかけられた。

 お小遣いをねだる小学生みたいだ。


「そ、その……」


「うん?」


「おっぱい」


「おっぱい?」


「触りますか?」


「よろしくお願いしますっ!」


「ちょ、ちょっと声が大きいです」


 ウヒョー、ウヒョー。

 生きててよかった。


「あの、優しく、してくださいね」


「もちろんだとも! 僕は紳士だからね」


 変態という名のな!


「はぅん……」


 それは言葉では言い表すことができない。

 天上の感触。

 まさしく雲を掴むが如きなり。

 掴もうとすれば、シルクのような肌触りに指が滑る。

 ぶら下がった二つの丸みは、弾かれたようにプルプルと揺れる。


「これがパフパフ。文献に伝え聞く通りのまさに天国」


「あ、あの、元気になりましたか?」


「ああ、すこぶる元気になったよ。ありがとう」


「それなら、よかったです」


「ちょっと! 来てくれないかっ!」


 いいところだったのに、商人がノエルを呼ぶ声が聞こえた。

 いや、俺も呼ばれてるのか?


「なんだよ、いいところだったのに」


「た、助けてくれ、息子が、息子が……」

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