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最強と破滅と運命と  作者: シェイフォン
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第五章

 優香へ。

 親しき中にも礼儀ありというが、互いにまどろっこしい挨拶を考え、読むほど暇じゃないので要点から始めよう。

 夢見学園へと向かう船の中、魔術大会で争った大阪代表の堺さんと兵庫代表のブラッドフィールドさんと出会い、打ち解けることが出来た。本性を見せても対応を変えない人は貴重だ、僕としてはこの二人と友人になりたい。

 その後、新人歓迎という名の在校生からのリンチがあり、そこで二年前に僕を負かした有村先輩と再開。残念なことに向こうは僕のことをしっかりと覚えていた。前回と同じ轍は踏まない僕。辛くも勝利を得る。試合には負けてしまったけどね。

 そして、悲しいことに僕は当分実家に帰ることが出来ない。

 クラスの代表に選ばれてしまったから仕事の多さに帰る暇どころか休日すらないかもしれないんだ。

 だから優香と会おうと思えばそっちが来るしかない。

 叶うならば月に一度は来て欲しいと切に願う。

 と、まあ優香と別れてから一日も経っていないのにこれだけ書けた。

 第ゼロ学園、とてつもなく濃い学園生活になりそうだ。

 御神楽圭一より。


「--と、まあ。こんなものかな」

 見直しした僕は及第点だと自画自賛する。

 今、僕は堺さんとフィールさんを待っている。

 どうやら二人ともクラス代表そしてそれを補佐する役目に付いたらしい。

 騒がしいのは二人とも話し合って解決することを基本に置いているかな。

 うん、それは正しい。

 僕達は人間なんだ、だから言葉を使うのが基本だね。

 ……鉄血政策を取らないと統治できない僕は果たして統治者として正しいのか疑問に思った。

 自己嫌悪に陥りかけた時タイミング良くドアが開く。

「おーおー。かぐらん。悪いなあまたして」

「御神楽君、申し訳ないことをしました」

 堺さんとブラッドフィールドさんは僕が外で待っていることを知っていたのだろう。

 誰よりも先に教室を出た二人は僕のもとに駆け寄って頭を下げる。

「いや、気にしなくて良いよ……もしかして早く終わったのは僕が原因?」

 そういえば僕が手紙を書いている最中、あれほど煩かった喧噪音が止んでいた。

「そうやな。東京皇帝が外でお怒りやと言ったらみんな静かになったわ」

「私どもが言っても聞かなかったのに……少し嫉妬してしまいますわ」

「……」

 喜んで良いのだろうか?

 何か釈然としないものが僕の中に残る。

「難しい顔しとんなあ。役に立ったんやから喜ぶべきやで?」

 僕の背中をバシバシと叩きながら堺さんは笑う。

「いやいや、周りから過剰に恐れられるというのはちょっと」

 恐怖は疑念を生み、疑念は批判や攻撃に昇華される。

 周囲から一目置かれることの辛さは物心ついた時から味わってきていた。

「本当に御神楽君は謙虚ですね。あのうさん臭いあいつにも貴方の心意気の一部でもあれば」

「ん? それって誰?」

 フィールさんが暗い顔をしたので僕は興味を持つ。

 去年の魔術大会でベストエイトに残ったフィールさんを曇らせる人物が誰なのか気になる。

「京都代表の阿部や。陰陽の直系かなんかわからん一族で、お高く留まっている嫌味な奴」

「性質が悪いことにその傲慢を支えるだけの実力も備えているのですわ」

「あー」

 あいつか。

 名前を聞いた僕は彼女達が問題にしている人物について思い出した。

 京都代表--阿倍雅足。

 去年の魔術大会の準決勝で戦った相手。

 彼は第二の刃どころか百も千も手段を用意していた。

 僕にとって最も相性が悪いタイプ。いやいや、我ながらよく勝てたよ。

「なあ、かぐらん。今更やけど、あの一撃には寒気がしたわ」

「そうです。あの状況に持っていくまで計算された推移、まさしく芸術の一言です」

「ハハハ」

 二人のそんな意見に僕は乾いた笑いを漏らす。

 おかしいな、僕としては弱点を晒してきたので残った力を振り絞って一撃を叩きこんだだけなのに。

 どうも僕の行いは良くも悪くも誤解されやすい。

「で、その阿部さんはどうしたの?」

 話題を元に戻すために僕はそう振る。

「ああ、あいつは第一学園に行ったで」

「え!?」

 驚愕の事実だ。

 僕を差し置いて第一志望の、そして妹がいる第一学園に入学とは。

 僕と代われ、マジで。

「なあ、かぐらんはなんで落ち込んどるん?」

「落ち込むだろう。何せ第一学園は社会秩序の安定に貢献する人材を輩出する学園だぞ?」

 一人前の魔法使いを生み出すためのこの第ゼロ学園とは正反対だ。

 魔法使いっていうのは大抵ろくでもない結果を生み出すからね。

「うち、第一学園なんていやや」

「そうです。どうしてかけがえのない私自身を社会部品の一つに加工されなければならないのです」

「そう? そんなに秩序が嫌なのか」

 僕は二人が第一学園を忌避する理由がわからない。

「だって秩序が整っていれば直接手を下す必要がなくなるだろう?」

 ルールや決まりごとは便利だ。

 僕が口や手を使わなくても他の誰かが相手をねじ伏せてくれる。

 と、僕は思ったことを口にしたのだけど、何故か二人は奇異の目で見てくる。

「なあかぐらん。それ、本気で言うとるん?」

「少し変ですわよ」

 ……失敬な。

 僕がそう悟るに至ったのはちゃんとした理由があるんだよ。

「出る杭は打たれる。魔法に目覚めた小学生から僕は嫉妬と攻撃の的にされた」

 他人の足を引っ張る悪平等気質のこの国。

 上流階級の人間ならともかく庶民が僕ほどの力を持つことは許せないらしい。

 魔法を使えて良かったことよりも悪かったことの方が圧倒的に多い日々を過ごしたよ。

「僕としては、実力に見合った出自が欲しかったな」

 妹が言っていたな。

 僕はまるで竜のようだと。

 ちょっとした気まぐれで簡単に危害を加えられる僕に恐怖し、遠ざけようとするのは当然のことだと。

「そういう意味では僕は君たちが羨ましい」

 堺さんやフィールさんぐらいの出自があれば僕はこんなにも迫害されずに済んだのではないか?

「……何言うとるん?」

 どうやら僕は堺さんの逆鱗に触れたらしい。

 陽気な雰囲気をひっこめ、肉食獣のような獰猛な視線を僕に向ける。

「うちらが羨ましいやと? 言っとくけどうちは生まれてこの方家に感謝したことは一度もあらへん。誰もがうちの家を聞くと平伏する。小学生の自分、鬼ごっこして膝を擦りむいて怪我した時、後日鬼ごっこした友達全員が親に連れられて家に来て謝りに来たねんで? その日からうちは腫物を触るかのように教師も距離を取り始めたわ」

「穂香さん……」

 フィールさんは堺さんを鎮めようと間に割って入り、彼女の肩を抑える。

「あの、御神楽さん。申し訳ないですが」

 フィールさんの目が訴えている。

 謝れと。

 形だけでも頭を下げてこの場を納めてくれと。

「……」

 確かにそうすれば物事を円滑に進められるだろう。

 だがな、僕は危険だからと言って迂回するほど器用にできていない。

 大阪のノリではないけど、目の前に地雷原が広がっているのならあえてまっすぐに進んでやろうではないか。

「ねじ伏せれば良かっただろ」

 僕は一歩前に出てフィールさんをのける。

「家が、友達の態度が気に入らなかったのなら声を上げろ、手を出せ」

 泣き寝入りは絶対にしない。

 一度は戦術的撤退を強いられようとも二度目に備える。

「何が立ち塞がろうと僕は全てねじ伏せてきた」

 そして僕はここにいる。

 それは紛れもない事実であった。

「なんやかぐらん。可愛い顔してえらいこと言うねんなあ?」

「そうだな。もう少しいかつい顔だったら舐められずに済んだのに」

 妹曰く、女子受けする顔だそうだが僕は全く嬉しくない。

 僕が力で訴えざるを得なかったのはこの顔も影響していた。

「表行こうや」

 堺さんは首を動かして示す。

「力で白黒つけるんは、悪いこっちゃない。むしろ望むところや」

「勘違いしているようだけど僕は争いを好まない平和主義者だぞ」

 僕は肩を竦めて。

「ただ、そちらが力で侵略してくるならこちらも自衛のため力で迎撃せざるを得ないだけだ」

 一番良いのは武力行使に行きつく前に決着が着くことだけどね。

「ハハハ、かぐらんが平和主義者か。面白い冗談や」

 僕の言葉に堺さんの表情が一瞬和らいだ。

 冗談を言ったつもりは毛頭ないんだけど。

 妹といい、堺さんといい、どうして信じてくれないのか。

「分かっていると思うけど、僕に手加減や情けを期待しないことだ」

 まあ、そちらの悲しみは脇に置こう。

 やると決めたら徹底的にやる。

「僕は平和主義者だが博愛主義でないし、騎士道精神も持ち合わせていない。女であろうと名家であろうと遠慮なく叩き潰す」

 そういう意味では平等主義者でもあるのかと僕はふと思う。

「ええよ、ええよ。うちにも似たようなもん。うちも平和が好きやけど、止むを得ん場合やから仕方なく武力を行使するだけや」

「僕と堺さんを一緒にするな、不愉快だ」

「あ?」

「は?」

 一色触発

 表に出る時間すら惜しい。

 堺さんの拳が着火し、僕が右手を肘のあたりまで上げ、数舜後には激突かと思いきや。

「--お二人とも、お止めになって!」

 耐えきれなくなったのかフィールさんが間に割って入った。

 --それだけならけんかの仲裁に身を張って止めたと称賛されるだろう。

 実際僕も堺さんも魔法のコントロールが上手いので直前であっても魔法のキャンセルが可能。

 気まずそうな雰囲気だけが残ると思いきや、何とフィールさんはスキルを発動させていた。

「ちょ!?」

「腕が!?」

 魔法発動前だったので比較的魔力密度が高かった僕と堺さんの右腕の血管が破裂して血が噴き出す。

「あかんトミ子! あんたのスキル『悪魔の暴走』はシャレにならん!」

 堺さんが血相を変えてそう叫ぶ。

 そうだった。

 ブラッドフィールドさんの固有スキル--悪魔の暴走。

 それは魔力を暴走させて爆発を誘引し、相手の身体にダメージを与える範囲型スキル。

 通常魔法を発動する際は特定の部位に魔力を集めるのが定番。

 そのため『悪魔の暴走』範囲内においてレジストも含めた魔法を行使しようとすればダメージを受けるのは避けられない。

 恐ろしいのはそのスキルの効果に自身が外れている点。

 つまり相手の魔法を制限しつつこちらはフリーハンドに扱えるという優位が確保された。

「分かったフィールさん。僕も堺さんも矛を収めた」

 正確には堺さんの戦う気がなくなった以上、僕が武力を振るう理由が消失した。

「フィールさん、スキルを解除してくれない? 治療したい」

 僕のスキル『神の領域』は相当な魔力を食う。

 加えて僕はレジストをしていなかったので右手が面白いことになっている。

 今は気分がハイになっているから痛くないけど、少し時間が経って冷静になれば地獄が待っているね。

「私が治しますわよ。こう見えても治療系魔法は得意なの」

「ありがとう。けど、堺さんは繊細なコントロールを求められる治療系は苦手そうだからお願いする」

 丁重に断りを入れた僕は右手の治療に取り掛かる。

 まずは出血を止め、破れた血管と皮膚を修復。

 大分派手にやられており、難航したが僕は何とかやり遂げた。

「改めてありがとうフィールさん」

 結果はともかく止めてくれたことは事実。

 礼を述べないと。

「お礼……にしては細やかだけど飲み物を御馳走しようか?」

 ちょうど目に見える範囲に自動販売機があった。

「ありがとうございます。ではお言葉に甘えさせていただきます」

 意外にも上流階級のフィールさんは断わらなかった。

「フフフ、私はこういった市井の代物が大好きなんですよ」

 なまじ希少品に触れすぎたがゆえ大衆品に心惹かれるというわけか。

 僕の一か月の小遣いに相当する額がおやつ一回だと仮定するともの悲しさを覚えるが悔やんでも仕方ない。

 ここは何も言わないでおこうか。

 と、まあ僕としてはフィールさんだけに御馳走する予定だったのだけど。

「ちょい待ち、なんでうちが入ってないん!」

 関西気質バリバリの堺さんが不満を訴えてきた。

「なんで君にまで奢るんだよ」

 僕からすれば奢ってほしいんだぞ。

「かぐらんが奢る側でトミ子が奢られる側! うちはいてもいなくても良いポジションなんていやや!」

「だったら君が僕とフィールさんに奢ってくれ」

「それもいやや。うちは絶対に奢られる方にいたい!」

 ……こいつ。

 殴ってやろうか?

 もし僕が万全な状態だったら即座に殴りかかっていたな。

「じゃんけんで決めよう」

 突っぱねても構わないが、よくよく考えると今回の騒動の原因は僕の一言にあった可能性が否めない。

 が、それを認めるのは癪なので折衷案。

 文句言いっこなしのじゃんけんだ。

「おお、それええわ。やろうやろう」

 堺さんが乗り気なのは予想通りだとしても。

「あら、それでは私も参加します」

 フィールさんも加わるのは意外だった。

「構いませんわ。負けたら私が三人分払います」

 そう言われてはこちらも納得するしかない。

 正直数は一人でも多い方が良い。

「じゃあやろうか。じゃんけん--」


「もう無理だ!」

 僕は吠える。

「これ以上やると僕の財布がやばいんだ!」

 一日の小遣いは二百円。

 なのにもう半月以上の額が飛んでいる。

 このペースで行くと月末の僕は金欠で苦しむ様が容易に想像できてしまう。

「そんなん言うてもなあ」

 堺さんは眉をひそめて。

「負け続けているかぐらんが悪いわけやし」

「ぐぬ……」

 そう指摘されるとぐうの音も出ない。

 あれから一週間。

 僕達三人はほぼ毎日何かを賭けてじゃんけんをしていた。

 で、結果は僕の一人負け。

 確率で行くと三の七乗分の一を引き当てている。

「意外でした。御神楽君ってじゃんけんが弱いのですわね」

 フィールさんが口に手を当てて驚く。

「おかしいなぁ。中学の時はそんなに弱くなかったんだけど」

 何かを賭けてのじゃんけんは中学でもやっていた。

 しかし、ここまで負け続けたことは一度もない。

「もしかして、何かスキルとか魔法とか使ってる?」

 例えば運命操作系とか。

 負ける理由を考える僕だけど。

「なんでもかんでも魔法のせいにするんは止めようや」

「まあねえ……」

 自分で言っといてなんだが八つ当たりに近かった。

「ええやん、ええやん。今回やれば勝つかもしれんし」

 堺さんは右手を出す。

「そう言って僕は一週間負け続けているんだよな」

 気分はギャンブルに依存した客。

 次やれば勝てると言い訳し、結局は負ける。

 ……悲しくなってきた。

「……じゃんけんで--」

 僕は虚ろな気分でじゃんけんを行った。


「あんたら絶対ズルしとるやろ!」

 堺さんが吼える。

「なんでうちだけこんな負け続けんねん」

「いやあ、そんなこと言われてもねえ」

 僕は余裕ぶった表情で。

「一週間連続敗北なんて日常茶飯事だし」

 僕もついこの間まで嵌っていた。

「確率論って結構あてにならないことを知ったよ」

 すでに確率的には天文学の領域まで踏み込んでいた。

「いーや、絶対にズルがある!」

 が、堺さんは引き下がらない。

「運命系を操るスキルを持つ者が介入しとる!」

 その可能性もなくはない。

 レジスト不可の最強系スキル--運命。

 条件さえ適合すれば時を加速させようが巻き戻そうが結末が固定される運命系。

 恐ろしいのは、一度条件に当てはまってしまえば例え時を戻そうとも効果が持続すること。

 その特性上、時を操る者の天敵と認識されている。

 うるま先生が名誉学園長に勝てないのもそのためなんだけどね。。

「誰が?」

 僕は条件操作系、堺さんは破壊系、そしてフィールさんは領域系。

 基本的にスキルは一人につき一個なので、少なくともこの三人ではなかった。

「う……それは、その……どこかの誰かや!」

 やぶれかぶれになった堺さんはそんなことを口走る。

 めんどくさい。

「はいはい。だったら今度一人でその運命系のスキル保持者を探してくれば?」

 イルミナリティが日本を裏で支配している可能性の方が高い。

「だからここは大人しくジュースを奢れ」

 犯人探しをする前に、まずは確定した契約を履行してもらおうか。

「でもなあ、しかし」

 なおもぶつくさ文句を垂れる堺さん。

 往生際が悪いな。

「堺さんは大金持ちなのだから微々たる支出だろうが」

 月の小遣いが百万と宣言されても僕は驚かないぞ。

「なあ、かぐらん。良いこと教えたるで。金持ちは金を使わんから金持ちやねん」

「僕に喧嘩を売っているのか?」

 その理屈でいくと金を使っている僕は貧乏人ということになるが。

「ああ、ええなあ。高く買ってくれるんかいな?」

 狙っていたのだろう。

 好戦的な笑みを浮かべる堺さん。

 ……そうか。

 どうあっても決めた約束事を守りたくないんだな。

 罪には罰が必要。

 無理矢理にも履行させてやろう。

 と、僕も挑発を受けて立つことにする。

「ちょ、ちょっとお二人とも。まさか本気で戦うおつもりですの!?」

 すると血相を変えたフィールさんが割り込む。

「堺さん! 調子に乗りすぎですわ。商売でも信頼を護るのは基本中の基本でしょう」

 堺さんを抑えたら僕も拳を納める。

 それを知っているがゆえフィールさんは堺さんに向き直る。

「分かっとる分かっとる。冗談や」

 堺さんはカラカラと笑う。

 嘘を吐け。

 フィールさんが止めなければ絶対に戦うつもりだっただろう。

「全く……」

 堺さんが拳を下げた以上、僕が戦う理由はない。

 一息吐いて遠くを見た時、見逃せない人物がいた。

(ハロー)

「……」

 間違いない、名誉学園長の夢宮翼だ。

 もしかするとあの人が関わっていた可能性がある。

「ごめん、用を思い出した」

 僕は二人の返事を聞くことなく駆け出す。

 見えているうちに捕まえて事情を聞かなければならなかった。



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