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プロローグ
光の精霊。闇の悪魔。魔術師――そういった不思議な力を持つ者たちが存在する国『プロセティア国』
プロセティアには、光を生み道を示す『聖女』が存在する。この聖女はどこの誰がなるかはわからない。故に、プロセティア国は16歳になる娘に聖女かどうかを判断する義務が必ず与えられる。
16歳になった娘は、その年の新月の晩にプロセティアの山奥にある洞窟へ入ることになる。
洞窟の中には魔を祓う自然界で出来た水晶が一面にあり、聖女が現れたとき、それは光り輝き天に光の柱が現れ、その命が朽ち果てるまでプロセティア国には幸福と守護が約束される。
しかし、プロセティア国はここ数百年と聖女が現れなかった。
聖女が現れない国に民は嘆き、絶望し、悲しんだ。だが、国には民を支える力を持った者がいる。
それが、この国の国王だ。
国王は、プロセティア国を聖女の代わりに護り、国を豊かにし、絶望から打ちひしがれてる民を支え続けのだった。