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ゲームスタート


「さあみなさん!そろそろ時間です。用意はイイですか?」


 5…… 4…… 3…… 2…… 1……


「スタート!」


 3人は次々にパソコンを立ち上げ「まじか☆らんど」のイベントスペース「EDOO」に移動した。


「よし、なゆらを呼ばなくちゃな」


ーーピコはナユにメッセージを送ったーー

ーー …………………………………… ーー


「あれ?あいつ返事がないぞ。パソコンの前で待機してろ!って言ったのに」


 家に電話するワケにもいかないし、なゆらが携帯を持ってるわけでもないので連絡の取りようがなかった。仕方がないので俺はエントリー窓口前で待機することにした。見た目はまんま学校の正門前だ。そこにはアバターが俺のを含め5体いた。すなわち、俺とガモとその連れ、沙耶華さんとその連れ……はダモンかな?だった。


「チクショウ俺だけ仲間が来てないのか。なゆらめ」


ーーガムシロが「EDOO」にエントリーしたーー


 見ているとガモとその連れ=ミュウミュウ?がエントリーを済ませたのかイベント内に入っていった。ミュウミュウというのは誰だか知らないが紫をベースにしたちょい派手目なドレスを着たたぶん女で、不釣り合いな大鎌を背負っていた。まあ、不釣り合い具合ならたぶんなゆらのほうが上だが……


「おかしいわ。エントリーできない……」


 隣で沙耶華さんが手間取ってるみたいだった。


「二階堂先輩、アバターの名前をゲー名にしなくちゃ入れませんよ」


 ノジコに言われて、沙耶華さんのアバター名を見てみると名前はサヤだった。


「あ!あれ?サヤって沙耶華さんだったの?てか、まんまだ!なぜ気づかないんだ俺」

「ええ、そうよ。変なトコロでバレちゃったわね」

「い、いやあ。俺もしかして偉そうでした?」

「いいえ。さあ、ではお先に~」


ーーニーシャが「EDOO」にエントリーしたーー


 名前を変更すると沙耶華さんとダモンのアバターは「EDOO」内、つまりバーチャル校舎内に消えていった。ダモンのアバターは名前も姿も実際のダモンにそっくりだった。しかし、アイツ武器持ってるのか?いや、アイツのことだなんかエゲツナイもの持ってそうだな。


「あ~みなさん~ひとつだけヒントを言い忘れました~エントリー時に福引券を貰えると思いますけど、それって結構貴重な品なので捨てたりしないように~」

「っておせーよ!先生。あれ?どこ行った?お、あった、あった、アブねえアブねえ」

「ああ、これね」


「チキショウ!しかし、ほんとなゆらのヤツ何やってんだよ」


ーーピコはナユにメッセージを送ったーー

ナユ :「うにょ……」


「あ、いやがった」


ピコ :「何してたんだよ!」

ナユ :「すまんのにゃ。ちょいと「西に向かえば東にたどりつくの森」を進んでいたら道に迷って北に着いてしまったにゃ」

ピコ :「……。ま、まあいい。はやくこっちへ来い」

ナユ :「それが……ココがどこで、そこがドコか分からんのにゃ」

ピコ :「俺のアイコンクリックして、「同じ場所に行く」のボタンを押せよ」

ナユ :「なにゅ?お?コレか……にゃ?」


ーーナユは「EDOO」前に移動したーー


ピコ :「お、来たな。てか、オマエなんか装備が増えてない?」

ナユ :「バトるって言ってたからにゃ。がんばったのにゃ」

ピコ :「そ、そか……使えるといいな。そのフライパン」

ナユ :「フライパンじゃないにゃ。グレイト・フライバーンにゃ!」

ピコ :「……さ、行くか」

ナユ :「ま、まつにゃ~~~!」


「ええと、エントリーっと」


ーーピコが「EDOO」にエントリーしたーー


ピコ :「うわ、すげ。やっぱ学校そのものだ。しかも立体空間だ」

ナユ :「はにゃ~~~ココは学校にゃ、本物と見分けがつかないにゃ」

ピコ :「そこまでじゃあないだろ。なんか縮尺が変だし」


正門を抜け、正面玄関をくぐると女のキャラがいた


ナジョ:「こんにちわ私はナジョ。「EDOO」にようこそ。これは私からのプレゼントよ。大事にしてね!」


ーーピコは「福引券」をゲットしたーー


「これか……てか福引券ってなんだろう」


ナユ :「なんにゃ?なにをゲットしたんにゃ?」

ピコ :「福引券だってさ。なんだかわかんないけど」

ナユ :「で?敵はどこにゃ?モンスター!!!」

ピコ :「そーいやあ、この目的はなんだ?先行組はもうこの辺には居ないみたいだし」


「これって、ノジコとかに直接ヒント聞いちゃマズイっすよね」

「それはマズイでしょヒコ君。かなりチートでしょ」

「っすよね~」


 ちらっと見れば、先生も、部長も、ノジコも何か操作をしているようだ。きっとこの中のキャラクターにでもなっているのだろう。


ピコ :「あ、あれか。さっきのナジョってのに聞けばいいのかな?」

ナユ :「ナジョ?ナジョなの?教えてけられ~」

ナジョ:「…………」

ピコ :「おいナユ。困ってるぞナジョさん」

ナジョ:「ナジョは、謎の女、謎女、ナゾジョ、ナジョです。よくお分かりで……グスッ」

ピコ :「おまえAiじゃないな。ノ……まあいいか。ノジョ、じゃなかったナジョ。この後どうすればいいんだ?」

ナジョ:「……を、探して……ください」

ピコ :「なにをだよ!」

するとドコからともなく謎のキャラクターが登場し、世界が暗転した。

ナジョ:「うわああああああ…………」

ハテノ:「うわっはっはは~。この「エドゥ」はこのハテノ様が支配した!さあお前らもこっちへ来い!」

ナジョ:「あっれ~~~お助けを~」

ピコ :「…………ええと……イベント発生なのかな?舞台の出来はいいけど演技が……」

ナユ :「うおっちゃ~~~~!ワッチのナジョを返すにゃ!このボケたんが!」

 流れを無視してなゆらがハテノ(たぶん三上先生)に飛びかかった。しかも例のグレイト・フライバーンを振り回している。

ピコ :「あ、ちょっと。それイベントだから見てないと……」

ナユ :「ドデカボ~~~~ン!スマァ~~~~~~ッシュ!」


 バッスウ~ シュゥゥゥウウウ~~~…………


 なゆらが振り回した、どう見ても少し大きなピンクのフライパンにしか見えない武器は物凄い閃光を放ちハテノにクリーンヒットした。


ハテノ:「え?あ、ちょ……」


 ハテノはパタンっと倒れてしまった。


ナジョ:「ええと……ハテノ?ハテノ?あちゃ~ライフが1だわ。これは再起不能デスネ……ちょっとどういうつもりなんですか!ピコさん!これはイベントはじまりのお約束でしょ!」

ピコ :「え、ええと……これはこれはナジョさん。危ないところでしたね~なにか混乱しているようですが、どこか休む場所はないですか?」

ナジョ:「もう!いいデスヨ。わかりましたヨ。案内すればいいんですヨネ!」

ナユ :「ナジョ~無事で良かったにゃ~」

ピコ :「無事じゃねーよ。身も心も満身創痍だろ。ナジョ」

 ナジョ(ノジコ)は中央廊下を進み右への廊下を進んでいった。俺となゆらは後をついて行く。しかし、ほんとうに学校そのままだった。ただし、中央廊下の吹き抜けを上の方にスクロールすると果てしなく階段が伸びていた。

ピコ :「いったい何階建てなんだ?この学校は」

ナジョ:「「エドゥー」は理論上階数の制限はありません。常に膨張し続けているからデス。ですが物理的には限界があります。なぜならば登り続けるには時間の浪費が必要であり、時間は無限ではないからです……」

ナユ :「これはなんにゃ!」


 パシッ

 ナジョ(ノジコ)の説明の途中で、なゆらが飛び跳ねたと思うと浮遊する小さい物体を壊した。


ナジョ:「あ、ビーコン……」

ピコ :「どした?ノジ……じゃなくてナジョ。壊しちゃまずかったのか?アレ」

ナジョ:「もういいデス。ちょっと、みんなの動きをトレースするために置いてあっただけっすから。そして、とりあえずナユさんは危険人物と認定しまシタ」

ナユ :「なんじゃ?ワッチの噂話かにゃ?どうじゃヒコマー。ワッチは強かろう?」

ピコ :「あ、ああ。だがしかし、今はまだ戦いの場面じゃないので、ほどほどにな」

ナユ :「分かったにゃ!」

ナジョ:「絶対わかってないですよね?彼女」

ピコ :「ああ」

ナジョ:「さあここでいいでしょう。アレを見てください」


 ナジョが指差す窓の外の方向をみると、本来であれば体育館がある位置に塔が立っていた。これも果てしなく高く、霞んで見えた。


ナジョ:「あそこに囚われた姫を助けて下さい……的な感じで」

ピコ :「なにか手抜きを感じるぞ……」

ナユ :「分かったにゃ!この窓を割るにゃ!」

ナジョ:「あ、この窓は割れませんよ!」


 カッシャ~~~ン

 ナジョの忠告が早いか、すでにナユは窓を全力で叩いていた。

 そして窓のポリゴンが崩れた。


ナジョ:「……」

ピコ :「ゴメン、人選ミスだった」

ナジョ:「…………」

ナユ :「な、な、なんだこれわにゃ!真っ黒にゃ」

ピコ :「なゆら、おまえほんとにゲームの中では危険人物だな」

ナジョ:「ヒコさん。先に行ってくれますか?ココ直さなくちゃなので……」

ピコ :「あ、ああゴメン。本当にゴメンな」


 俺は後ろ髪が引かれる思いでその場を離れた。

 とりあえず塔の見えたほうってことで中央廊下に戻り奥に進むことにした。


ナユ :「ヒコマー。ナジョちゃん大丈夫かにゃあ?」

ピコ :「たぶん大丈夫だろ。それより俺らだ。ヒントを無くしてしまった。あるのはこの「引換券」と「塔を目指す」って目標だけだ」

ナユ :「あそこに誰かおるぞ?」

ピコ :「あ、ほんとだ。行ってみよう」


 中央廊下の突き当りといえば購買部だ。ちょうどその位置に出店のようなものが見えた。


オトコ:「さあ~よってらっしゃい。みてらっしゃ~い!何が出るのかわからない。福引会場はこちらだよ~」


 屋台の下に説明があった。


 コレは始まりのプレゼントです。ここで福引券を使うと何が生成されるのかわからないオリジナルアイテムが生成されます。何が出るのかはお楽しみ。このアイテムがアナタの旅の助けとなりますように!だけど一度しか引けませんのであしからず。


ピコ :「なるほど、福引ってそういうことか。丸腰だから、たしかに嬉しいな」

 アイテムを選んで……使う、と


ーーピコはアイテム「福引券」を使用したーー


オトコ:「お、兄さんやるかい?やるねえ!やり手だねえ。さあさ、さあ!さあ!何が出るか?何が当たるか?当たるも八卦、当たらぬも八卦、はっけよ~いハックション!とくりゃ」


ーーピコはアイテム「デル魔くん」を入手したーー


ナユ :「なんにゃ!それ!」

ピコ :「さ、さあ~なんだろう?ぬいぐるみ?」

 それは黒い小さな人形だった。キーホルダーにしては少し大きく、ぬいぐるみというには少し小さい、そんな大きさの。コウモリだか悪魔だかの人形だ。

ナユ :「使ってみるにゃ!カワイイにゃ!」

ピコ :「どうやって使うんだ?そもそも使うものなのか?厄除けとかじゃなく」

オトコ:「兄さん、呪文を唱えるんだよ!ここのものはたいていみな呪文を唱えるのさ」

ピコ :「呪文?……」

ナユ :「なんでもいいから適当に言ってみるにゃ」

ナユ :「う、う~む……」


 ウハラブンジャラ~~~ハッ!

 パッシュゥウウウウ~


 テキトーな呪文をテキトーに唱えると、なんかちっさな音と光がした……気がした。

ナユ :「な、なにも起こらんにゃ」

ピコ :「ううむ」

ナユ :「役立たずだにゃヒコ」

ピコ :「うるへー!もう一度!」


 ウハラブンジャラ~~~ハッ!

 プッシュゥ……

  …………


ピコ :「さ、次どうしようか?」


 なんどか唱えてみたが、そのたびにドコかで小さな音がするだけでなんの変化もなかった。ように最初は思ったのだが、ゲーム画面がまず揺れ始めた。ポリゴンがどんどん落ちてきた。


「な、なんだこれ?どうなってるんだ?」


 本当のノジコの声が聞こえる。


「おい~バグってんぞコレ。いいところだったのに~」


 今度はガモ。


「きゃ!落ちたわ。せっかく三十三階まで登ったのに一階まで落ちたわ!」


 沙耶華さん、もうそんなところまで行ってたのか。と感心する暇もなく


「や、じ、地震ですよ!みなさん伏せてください!」


 三上先生が慌てて叫んだ。


「何言ってんだよ!先生ゲームだろ!ゲーム!」

「ううん。違うわ、本当に地震よ!」


 カガリ部長が叫ぶと一気に揺れ始めた。


 ガッ ガッ ガガガガガガ

 グォォオオオオオオオ

 ワッワワワァァアァァァアァァァアアアアアアア………



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