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01

唐突に君たちに問う。


――――――― Memento moriメメント・モリ


この言葉を知っているだろうか?



ラテン語の警句の一つで、俺の人生観の一つでもある。

意味は――――「死を、想え(憶え)」、だ。


中々物騒な言葉だが、コレには結構深い意味がある。

かなり大雑把に言ってしまうが、

「人は何れ必ず死ぬ。―――故に、今在る生を謳歌せよ」

と言う事だ。


―――――まぁ、何が言いたいかと言うと。


俺の目の前に、大型のトラックが突っ込んできている訳だ。

(―――あ、これは死ぬわ。)



――――――――――ぐしゃぁ!


そんな音と共に俺の体は、大きな弧を描いて地面に激突する。

体のあらゆる場所から血が流れ、俺の体温が其れと共に冷たくなっていくのを感じる。


朦朧とした意識の中、俺は

(―――メメント・モリとか、如何すんだよ。俺、まだ遣りたい事とか一杯あって。

 夢とか、将来とか・・・・・・。)


「―――――・・・・・・丈夫・・・!?し・・・・・・り・・・ろ!?―――――――――」

誰かが駆け寄ってきて、何か言ってる。

俺は凄く眠くなって、何と無くこれが『死ぬ』って事なんだなって他人事のように感じた。


―――――まぁ、最後に一言ぐらい恨み言でも言うか。



「――――――死にたくない」


そう言って、俺の意識は完全に落ちた。







水の中から浮かび上がるように俺の意識は浮上し、閉じた瞼に微かな灯りを感じた。

(―――あれ?俺って確か死んだはずじゃ?)

よく分からないが気にしてもしょうがない。

運よく助かったも―――――或いは、所謂『あの世』かもしれない。


「――――――は?」

俺は眼を開けると、見覚えのない場所に居た。




改めて君たちに問おう。


「―――――ここ、何処?」



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