Round.16 ”デビュー戦 part.3”
拓也、覚醒です!!
会場中が異様な雰囲気に包まれた
その異様さは体育館中央のリングの上からきている
その中には・・・一人の選手と、一人の”なにか”がいた
丸山は拓也の変化に驚きを隠せないでいる。
拓也の表情は・・・不気味なほど無表情だ。
丸山「(なんなんだ、コイツ)」
丸山がそう思っていたとき・・・
拓也《左ミドル》
拓也の蹴りが飛んできた。
バキィッ!!
丸山「!?グ・・・」
それは丸山の右腕に当たった。
拓也《左ミドル 左ミドル 左ミドル》
最初と同じように拓也は左ミドルの連打で攻める。しかし、その左ミドルはスピ-ドもパワーも先程までとまるで違った。
バキィ!バキィ!!バキィ!!!
丸山「ガァ・・・」
丸山は悶絶した。腕が変色し、痺れる・・・すでにガードをするために上げるだけで精一杯だった。
丸山「(これじゃぁもう右のパンチは打てない・・・クソッ、なんてミドルだ!腕が折れそうだ!!)」
丸山は必死に”腹部”をガードする。
そのとき、ふと丸山は拓也の顔を見た。そこには・・・・・・・・・・・・ニヤリと笑う、拓也がいた
丸山「ヒィ・・・!!」
丸山はこれまでに感じたことのない恐怖を感じた。彼自身の本能が「逃げろ」と警告している。しかしリングで逃げるわけにはいかない。だが・・・戦意は完全に喪失していた。
丸山「(ヤバイ!コイツかなりヤバイ!!早く・・・早くラウンド終われッ!!!)」
丸山はリング脇においてある時計を見た。・・・・・・ラスト30秒
丸山「(30秒・・・たった30秒踏ん張ればいいんだ!!!)」
その時、一瞬ミドルの連打が止んだ。
丸山「・・・・・・え?」
拓也の左足が高く上がり、丸山の頭に吸い込まれていく・・・
拓也《左ハイキック》
バキィ!!!!
乾いた音が体育館に響く。
彼が最後に見たのは・・・悪魔のような、拓也のニヤリと笑う顔だった・・・・・・
審判「ダ、ダウン!!小林選手はニュートラルコーナーへ!!」
審判はそう拓也に言うと、倒れた丸山に近づいた。
丸山は・・・失神していた。
”カンカンカンカンカーン”
アナウンス『た、只今の試合、小林 拓也選手のKO勝利となります』
誰もが驚いていた。
今日デビューの新人がKO勝利・・・それも相手は下手なプロより強い若手のホープ。
そして・・・拓也の試合中の変化に。
いや・・・拓也の”覚醒”に・・・
拓也・・・勝ちました!!
さて、試合も終わったし・・・コメディーっぽいことでもやりたいッス^^
まぁ、コメディーへのつなぎが大変になりそうですね・・・
まぁ頑張ります!!
では次回、また会いましょう!安息香酸でしたぁ~!!^^