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Kick !!  作者: 安息香酸
13/18

Round.13 ”大会スタート”


あれから大騒ぎだった。

”イジメられっ子の拓也がキックボクシングの試合に出る”という噂は瞬く間に広がり・・・すでに観客席には拓也のクラスメイトや同級生がいっぱいいた。


拓也「何でこうなるのかなぁ~・・・」


母「まぁいいじゃないの」


拓也「そうは言ってもねぇ・・・」


ちなみに、母も見に来ている。


母「勝ち負けにこだわらなくてもいいから、とにかく頑張りなさい。・・・と言ってもやっぱりこだわるんでしょうけど。じゃ、私は観客席のほうに行くからね」


そう言って母は選手控え室(体育館の2階)から出て行った。


言い忘れていたが、今回はこの体育館の2階を選手控え室にし、ここで計量や体調調査、対戦相手の発表などが行なわれている。

そして、拓也の対戦相手は・・・


先生「丸山 圭輔(20)、大学生、戦績10戦9勝1分け。プロ志望の、無敗のホープだな」


拓也「あの・・・格が違いすぎませんか?」


先生「確かに、コレは・・・」


先生は確かに格上とやらせてくれ、と頼んだが・・・


先生「会長・・・やりすぎ・・・」


拓也「え?なにかいいましたか、先生?」


先生「いやいや、なんでもない・・・」


拓也「?」


先生「(まぁ、これなら”壊す”こともないし、安心といえば安心か・・・)」


拓也「(みんな来てるし、絶対勝たないと!!・・・でもなんで相手こんなに強いの~?(泣))」


先生は安心し、拓也は若干ビビッていた・・・











その頃、別の場所では・・・


緒方「ほほう、”小林 拓也”とやらの相手はあの丸山君か・・・ふん、調子に乗るからだ」


???「でもコーチ、万が一勝つかもしれないですよ」


緒方「あの丸山くんだぞ。デビューしたてのヤツが勝てる相手じゃない。それに格闘技にラッキーパンチはない、それはお前が一番良く知っているだろう、”瞬”」


瞬「そうですね、でも同じ高校生・・・興味ありますね」


”瞬”と呼ばれたのは一人の高校生。

名前は”一之瀬 瞬”、拓也と同じ16歳で、同じウェルター級だ。

少し青みのかかった髪はサラサラで割と長く、肩まであるがキチンと整えられている。緒方の経営するジム”チーム・ナックル”所属。・・・かなりのイケメン。

彼は世界的有名企業”一之瀬グループ”社長の息子であり、”10年に一人の天才”と呼ばれている・・・まさに”完璧超人”という言葉が相応しいだろう。


瞬「彼の試合、見に行ってもいいでしょうか?」


緒方「まぁ、あの田村が会長に申告するくらいだ。実力はあるのだろう・・・私も興味があるから見に行こうか。」


瞬「はい、一応ビデオで撮れるようにしておきます。彼は同じ階級なのでいずれ闘うかもしれないですしね・・・」


緒方「そうだな。じゃあ、試合までは身体を休めとけ」


瞬「わかりました、コーチ」












また、別の場所では・・・


???「なんかメッチャ戦績いいやつと初試合のルーキーがやるみたいだぞ。格が違い過ぎねぇか?オヤジィ、何か知ってるか?」


身体の大きな男が城島に向かって言った。


城島「ん?あ~、田村君が言ってたあの”小林 拓也”くんか~。”闘我道場”の田村くんが会長に”格上を相手にしてくれ”って頼んでいた子だよ。わざわざそこまでするくらいだから、相当強いと思うぞ、”拳”」


”拳”と呼ばれたこの男・・・とても見えないが、高校生だ。

”城島 拳”(16)、拓也と同じ16歳、階級は1つ上のミドル級。

短く茶色がかった髪で、彼の父の道場”城島道場”の門下生。大きな身体は太っているわけではなく、ボディビルダーのように筋肉隆々である。その身体が生み出すパワーはヘビー級並みだといわれている。


拳「へぇ~・・・そいつは面白いなぁ!!なぁオヤジ、こいつの試合見に行っていいか!?」


城島「階級は違うけど・・・面白そうな子だからね。見に行こうか。」


拳「サンキュー、オヤジィ!!」












???「よ、ほ、よ・・・・・・っと」


会長「気分はどうかね?トラくん」


トラ「あ、会長や。結構いい感じやでぇ~」


会長「それは良かった」


トラと呼ばれ、関西弁をしゃべるこの男・・・

見た目は”拳”とはうってかわって中学生のようだが、立派な高校生だ。

”金本 虎吉”、16歳、ウェルター級。拓也と同じく今回がデビュー戦。

金髪に染めた髪をクシャクシャにして上げ、人のよさそうな笑顔を浮かべている。会長の経営する”ゴールデン・ジム”所属。身体が小さく、とてもウェルター級には見えないが・・・


会長「ホントにウェルター級でよかったのかい?」


トラ「だって一番の激戦区なんやろ?強いのといっぱいやりたいやん!」


”強いヤツがいっぱいいる”という理由で階級を上げて試合に出るようだ。

ちなみにウェルター級はこの周辺では一番人数が多いため、一番の激戦区と呼ばれている。


会長「そうか。まぁ君の自由にしなさい。・・・そういえば、君と同じようなことを言ってかなりの格上とやる子がいるよ。君と同じでその子もウェルター級で今回がデビュー戦、16歳の高校生だったね。確か・・・”小林 拓也”くん、だったかな?」


トラ「へぇ~、そんなやつおるんや。俺と同類やな!!」


会長「まぁ、言ってきたのは指導者のほうだったがね・・・」


トラ「でも、相当強いんやろ?興味あるわぁ~・・・俺、見てくるわぁ!!」


会長「試合はまだまだ先・・・・・・って行っちゃいましたね。でも・・・どれほどのものか、興味ありますねぇ・・・」



こうして拓也は知らず知らずのうちに、学校関係者だけでなく他のジムの人からも注目されるようになっていった・・・











そして、午後3時(15:00)になり・・・・・・


アナウンス『皆様、お待たせいたしました。これより、第●会アマチュアキックボクシング大会を開催します。では早速、第1試合を始めます。・・・・・・・・・・』


・・・・・・大会が始まった



安息香酸です!

ココまで来ました!!

次、やっと試合をかけます!!

テンションあがってきたッス!!!

頑張ります!!!


それでは次回、また会いましょう~^^

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