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聖女ですが、魔王軍で新たな人生始めます! ~「くっくっく。聖女よ、もはやそなたを祖国には帰さぬ」と魔王様が言ってくれたので~  作者: 特になし
第四章 美しい日々を取り戻せ!編

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どうやらこの娘は本物の聖女であるらしい

「……それと、警備隊から、ちょっとした問題が発生したとの報告が届いております。どうやら、結界の一部が弱まっているようで。おそらく老朽化かと。破られ、侵入されたのならば、一瞬でそうと分かりますから」


 私は魔王様に午前の報告をしていた。


「だとしても、なるべく早く手を打ちたいものだ。しかし、困った。結界に精通した者たちは、皆出陣させてしまっている。現在、修復できるほどの腕前の持ち主は……」


「ふっ、私の出番ですね」


 その時、後ろから嫌な声がした。振り向くと、ライザがポーズを決めて立っている。なぜ魔王様の執務室にこやつがちゃっかりいるのだろう。


「私が行ってきます。結界術は、こう見えて得意なんですよ」


 しかし、

「くっくっく。許さぬ。なぜなら、心配だから」

と、魔王様。


 そういえば、魔王様は、ライザを城からほとんどお出しにならない。城内を歩く時すら、必ず付き添われるくらいだ。まったく、過保護でいらっしゃる。


「ということで、我が共に転移して……」


「それはなりません! 魔王様には、今日中にこれとこれと、さらにこれにも目を通していただかねば!」


 私は書類の山を魔王様の前に置く。


「そうであったな。すまないが、我は行けそうにない」


 ふはは、残念だったな、ライザ! この私が、貴様と魔王様を二人で出かけさせるはずがないだろう!


「代わりにザインが行く」


「え?」


 あまりの衝撃に、一瞬、頭の中が真っ白になった。


「頼むぞ、ザイン」


「はい。魔王様の御心のままに」


 ああ、なんてことだ。魔王様のご指示とあれば、このザイン、断れるはずがない。



 そして、私たちは結界付近に降り立った。


「ザイン様に来ていただけるとは!」

と、警備隊は沸き立つ。


「私はただのおもりだ。この聖女のな」


 しかし、ライザを前に出した瞬間、明らかに歓迎ムードが消滅した。


「よろしくお願いします!」

と、阿呆のライザだけが、相変わらずにこにこしている。


 不安そうな顔で警備兵たちが見守る中、ライザは結界に触れる。


「あー、これは糸が無理やり引っ張られて、布目が粗くなった状態ですね。糸の方もかなりやられちゃってます」


「糸や布というのは何だ?」


「結界っていうのは、何本もの魔力の糸で組まれた布のイメージなんです。その布が、外部のものを遮断する。糸をどう組むかで、結界の精度は変わってきます。組み方にも色々あって、強度を持たせる組み方とか、他にも、糸を作る魔力の種類を変えることで、結界の性質を変化させ……」


 ライザは長々と語った後、

「ということで、この結界の組成は理解したので、簡単に直せますよ」

と、手をかざす。


「そういえば、貴様、魔力は今使えるのか?」


 ライザは特殊な人間だ。なんでも、女神に祈ることによって魔力を得ているとか。そして、祈りのためには、痛みを伴った感情が必要らしい。


「大丈夫ですよ。私、ここのみんなを守りたいって、本気で願ってるんです」

 

 そして、ライザは言葉通り、結界を一瞬で修復してしまった。


「貴様、まるで本物の聖女のようではないか……」


 悔しくも、私は感嘆のため息をついてしまった。


「いや、私、本物って前から言ってますよね……」

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― 新着の感想 ―
あの、指示厨にはなりたくないので、あくまでこうやったら面白いかも、と提案してみるだけだし、私自身は小説書けないので釈迦に説法なのですが……。 副題は「まるで本物の聖女」とか、今日の場合はザインさんの台…
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