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Report.373-09

 個体識別番号 NF-377の死亡を発端とし、個体識別番号 NF-373 に異常行動が見られました。


発端および観察状況

 - NF-377とNF-373は相互作用確認のため、特殊戦闘部隊35分隊に配属した上で経過観察が行われていました。観察期間終了前にNF-377は任務中の戦闘行動により死亡しました。

 - NF-377の死はNF-373の著しい興奮状態を引き起こしました。NF-373が示した興奮状態は、Universe03で確認されている「怒り」に類似すると推測されます。この精神状態には今後レベル表記の指標を導入することを提案します。


状態分析

 - 同コミュニティ所属者の死亡による影響についてはUniverse09にて確認済みですが、死因が外因性のものである場合はその原因に対して強いレベルの"怒り"を発露する傾向が確認されました。

 - 当該種は個体間の身体的特徴が極めて近似しているため、同種族の死に対して極めて敏感であると考えられます。種族間での殺害行為が確認されているため、特に同コミュニティ所属者の殺害に対してそれが顕著であると推察されます。

 - NF-373はNF-377の死の原因となった一群の排除を終えると興奮状態を脱しました。続いてNF-377に対し異常行動を始めたため聞き取りを行った結果、その行動が"祈り"であるとの回答を得ることに成功しました。Universe11以降、摂食時に同種の行動が見られますが、類似点は不明です。


補足事項

 − 身体的接触により一時的に認識錯誤処置の精度が著しく下がる兆候が確認されました。関係者は不必要に被検体に触れる事のないよう、改めて留意してください。



 現在、NF-373の内部汚染が深刻レベルに到達していることが推察されます。投薬により汚染レベル進行の鈍化には成功していますが、今後の長期運用を見据えて制御薬のさらなる改善が必要です。

 NF-373の実地検証は十分に行われ、殲滅能力も実用レベルに達しているため、破棄ではなくコロニーB22の駆除のための試験投入を提案します。


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