↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
81/111

マイナスイオンについてどう思う?

「楽しかったねぇ!」


 廊下を歩くフィアラの前をチノは伸びをしながら歩いている。


「そうだね………」


 チノとのパフォーマンスが終わって、フィアラはまだ高揚感が冷めていなかった。


「それで、どうだった?」


 チノが覗き込むようにフィアラを見ながら問いかけてくる。


 正直、フィアラは終わった瞬間は失敗だと思っていた。

 パフォーマンスが終わっても、観客は静かだったから。


 だけど、そのすぐあとにフィアラたちの耳には大喝采が届いた。多くの観客たちの声が聞こえた。


 だから、


「すごく、楽しかった!」


「ほんとに!?」


 フィアラの満面の笑みと共に言った言葉に、チノも笑みを浮かべながら抱きついてきた。


「きゃっ!」


「良かったよォ!フィアラが楽しんでくれて!」


 フィアラは抱きついてくるチノの背中を優しく撫でる。


「これで、楽しんでくれなかったら、無理矢理誘って悪かったなって思っちゃうし………」


「あ、無理矢理誘ったっていう自覚はあったんだね」


 まあ、無理矢理感は否めなかったが、フィアラはそれを咎める気は無い。


「ねえ、チノ」


「なあに?」


「私たち、あのマスタークラスの二人にも負けてなかったかな?」


 フィアラのそんなちょっとした疑問に、チノは?を浮かべると。


「当然じゃん。だって、私とフィアラだよ?」


 片やトップアイドル。片や全属性適性持ちの魔法使い。できないはずがなかったのだ。


「そうだよね」


 それは自分自身が世間に認められているような気がして、フィアラの心は満たされていく気がした。


「これで、マスタークラスへの昇格戦に招待されると思うよ!」


 マスタークラスへの昇格戦。昇格戦はさすがに自由に参加できるやけではなく、推薦が必要になるのだが


「私たちなら、大丈夫だね!」


 チノはもちろん、フィアラももう疑っていなかった。


「じゃあさ、帰ったら昇格戦に向けて練習しよ!」


「フィアラ、やる気だね。でも、少しは休まないと」


「でもでも、折角だから最高のパフォーマンスをしたいじゃん!」


 フィアラの言葉に、チノはニヤニヤしながら


「あれれ〜?最初はあんなに無表情でしてたのに………」


「ううっ………そ、それならチノだって。最初の印象と全然違うじゃん!」


「わっ!言っちゃったね!ミラクル・チノちゃんはファンのための性格なんだからこれでいいの!」


 少し前まではこんな言い合いはできなかった。


(たまには、こういうのもいいな………)


 それほどまでに、今のフィアラの中でチノの存在は大きくなっていたのだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。