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取捨選択って大事だと思うよ?だからって全部捨てていいわけじゃないけど

前回のあらすじ


レベッカ「手掛かりが探せるかも」


ナイル「話しをしようか」

「話ってなにかな?」


 レベッカは警戒しながら問いかける。

 もし、ナイルがレベッカの確信を問う、それこそ手紙の差出人の可能性があるのならば、この場で即刻処分することも考えて。


「!?」


 その考えが浮かんだ瞬間、レベッカは猛烈な吐き気を覚え、それを飲み込んだ。

 仮とはいえ、自分の恩人を殺すような考えが浮かんだことに、嫌になる。


「色々と考えて、悩んで、答えを出そうと迷走してるんだと思います。でも、吐き出す相手がいないと、目的を達成する前に壊れてしまうと思うな」


 レベッカを思いやっての言葉。だったが、レベッカからしてみれば、何も知らない人間の言った戯言でしかなかった。


「わかんないよ。何も知らない。温室でぬくぬくと育っただけの人には………」


 突き放すような毒を吐くが、ナイルの表情は変わらない。


「温室でぬくぬくと………確かにそれは間違ってないね。貴族である以上、領地運営なんかで考えることはあれど、民衆の悪意に晒されることなんてなかったしね」


 でも、と言葉を紡ぐ。


「そんな僕にも、考えることはできる。思いやることはできる。僕は、個人的に君に協力したいと思ってるよ」


 ナイルが本心から言っているのか、レベッカには判断できないが、ナイルに聞くことがあるとすれば、それは一つだけ。


「ナイルさんは、手紙の噂についてはご存知ですか?」


 急に話し出したレベッカに、嫌な顔一つせずに少し考えたナイルだったが、


「すまないが、僕は手紙に関する噂を聞いたことはないね」


 その台詞を聞いた途端、落胆したのがわかった。

 期待してなかったと言えば、嘘になる。だが、勝手に期待して、裏切られたと思うのはお門違いだろう。落胆は、するが。


「そうですか。では、私はもうこの家に用事はありません」


 そうして、用済みだと判断したレベッカは出ていこうとする。


「待ってほしい。なにか僕にできることはないかい?なんでも協力するから………」


「なら、もう私に構わないでください」


 優しく言うナイルに、レベッカは突き放すように言う。


「何故だい?なにをするのかはわからないが、他者からの協力は願ってもないことだと思うけどね」


 確かに、レベッカは協力が欲しかった。だが、それは情報を仕入れるだけ。それ以外は、全て一人で解決するつもりだった。


「君にとって悪い話しじゃ無いはずだよ。フーラ家から支援を受けるということは………」


「うるさい!」


 ナイルの、必死の説得をレベッカは途中で無理やり中断させる。


「私は、必要ないって言ってるし、思ってるの!足でまといだとも、思ってる!だから、私にはもう、構わないで!」


 そう言って、レベッカは窓から外に出ようとするが、


「待ってほしい。まだ………」


 ナイルは止めようとする。

 手を伸ばしたナイルだったが、頬に痛みを感じて、手を引っ込めた。頬に触れると、血が垂れていた。

 何故血が?と思い、レベッカを見ると、


「次は当てるから」


 手のひらをナイルに向けた状態で、ナイルを睨みつけているレベッカの姿があった。


「助けてくれてありがとう」


 レベッカはそれだけ言うと、フーラ家を出ていった。

Q.暴れて、どこか行くってやばくない?

A.まあ、今は正常な判断ができてないので………


Q.本気で心配してくれてそうなナイルさん

A.実際、レベッカの身を案じてますからね

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