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精神力+想像力=魔法創成  作者: 耕一
第2章:メディーナ編
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第6話~最速!バルトホースグランプリ~

おっ、町ぽいのが見えてきたな。

あそこがホースロードの町か。

やっぱりバルトホースが最初に通る町だから、馬の道なんて名前なのかな?

名前から言ってもコシヒカリに良い町そうだから、ゆっくりと休んでもらうか。


「ようこそ!ホースロードへ。兄ちゃん立派なバルトホースだな。優勝も狙えそうだね。」

「優勝?」

「へ?知らずに来たのかい?明日はホースロード名物、最速!バルトホースグランプリが

 開催されるんだよ。」


へ~、日本で言う競馬のG1グランプリみたいな感じかな?


「それって誰でも参加出来るのかい?」

「ボスクラスのバルトホースなら誰でも参加出来るぞ。締め切りは今日中だから早めに行っておけ。」


他のバルトホースも見てみたいし、行ってみるか。


「おっと、兄ちゃん。その前に」

「短期滞在します。いくらですか?」

「200リノスだよ。」


マーベラの町より高いんだな。


「はい、200リノス。」

「確かに。」


許可証を受け取り申し込み所に行くと、バトルホースが沢山集まっていた。

でもボスクラスでは無さそうだけど、奥にいるのかな?


「立派なバルトホースだな。参加するのかい?」

「参加しようか悩んでいるのですが、初めてなので説明してもらっても良いですか?」

「全長100㎞のコースを走るんだが、途中には魔物もいるからな交わすなり倒すなりして進み、

 どんな手段を用いても構わないから最初にゴールした者が勝ちと言う単純なルールだよ。

 1時間も掛からず決着だ。」

「どんな手段でも?」

「そうだ。で、どうする?」


コシヒカリに怪我させたくないしな。

と思っているとコシヒカリのたてがみから申込用紙が出てきた。


「やれって事か。」


コシヒカリの意志に従い申込用紙を書いて提出した。


「コシヒカリね。変わった名前だな。ん?あんた、あのバルトの丘のボスを捕まえたのか!?」


その場にいた全員の視線が俺に集まった。


「バルトホース何だからバルトの丘にしかいないんじゃ?」

「最初に住み着いたと言われている所がバルトの丘で、他にもバルトホースがいる場所は一杯あるさ。

 だが最初の丘だけにボスもかなり強いのが多くてね。

 近年では近寄る事すら難しいボスが誕生したんだが、まさか捕まえられる人間がいるとは・・・。

 一体どんな方法で捕まえたんだい?」

「カルピスのおかげですよ。」

「意味がわからんな。参加料は1銀札だ。優勝すれば1金札貰えるぞ。それからコース表だ。」


何かまた金札が貰えそうだな。

無一文で悩んでた頃が懐かしいよ。


―――――――――――――――――――――――――――――


他の色々なレースも終わり、やっと出番だな。

参加は全部で15頭。

みんな大きいバルトホースだけど、コシヒカリはさらに一回りデカイ感じだ。

さて、スタート直後は町中を走る訳だけど家を壊さないようにしないとな。


いよいよスタートだ。

何でもありって言ってたからな。

スタート直後に何か仕掛けてくるかも知れないから注意しないと。


「3・2・1・スタート!!」

「「ファイヤーボール!!」」


なっ!?14人全員コシヒカリ狙いだと!?

防ぎきれない!!

・・・これはカルピス流星群を防いだ闇の鎧!!

全部防いだぞ!!

でも出遅れてしまった。

追い付けるか?


「コシヒカリ!追いかけるよ!!」


相変わらず凄い加速だけど、追い付けるか?

乗っている人間も攻撃に参加して良いなら、俺もやってやる!!

おっ、今だ!


「いかづち!!」


よし!一瞬動きが止まったぞ。

このまま抜いて・・・


ズドーーン!!


コシヒカリが相手のバルトホースに思いっきり体当たりを喰らわせたぞ。

どうやら最初のファイヤーボールにお怒りらしい。

あ・・・家が無惨にも崩れ落ちていったぞ。

大丈夫かな?


町から出たぞ。

結構離されてるな。


「コシヒカリ、追い付けるかい?」


更に加速した。

追い付いていってるぞ。

さすがコシヒカリだ。

この距離なら届くか?


「サンダー!!」


1人交わされたけど、3人当たったぞ。


「ブホッーーーー!!」


黒いレーザーだ。

しっかり止めを指すとは、やっぱりお怒りの様だ。

残りは10頭。

効率よく倒して行かないと・・・違う。

倒すのが目的じゃなくて、最初にゴールするのが目的だった。

全員倒してゴールしても、全く面白くないレースだよな。


「コシヒカリ、一旦攻撃は止めにして足で勝負しよう。」


コシヒカリはチラッと視線を俺に向け、更に加速した。

一気に4頭抜いたぞ。

他のバルトホースだって遅くはないはずなのに。

100㎞を1時間も掛からないって言ってたし、途中争いながらだから時速120~130㎞?

それを軽く抜き去るって、まさか時速200㎞近く出てるのか?

凄いな、コシヒカリ。


残りの6頭は固まっているみたいだ。

ん?その先に何かいるな。

1つ目の巨人、サイクロプスだ!!

しかも集団だぞ。

大きさは5~6メートル位か?

先頭集団はどうやら避けるつもりだな。

左に3頭、右に2頭、中央突破が1頭。

なっ、落とし穴!?

左右の5頭がみんな落ちたぞ。

中央の1頭は飛んだ!!高いぞ!!

けどそれより上にサイクロプスが飛んでいる・・・。

しかも3匹。

叩き落とされた・・・。

これってかなりまずい状況の様な・・・。


「大会は中止だ!!すぐに逃げてくれ!!」


って空?

デカイ鳥に人が乗っているぞ。


「中止って何で?」

「サイクロプス相手じゃ殺されるだけだ!!」

「捕まった奴らはどうなるんだい?」

「あいつらはもう無理だ。助けることも出来ない。」


・・・見捨てるのは簡単なんだけどな。


「コシヒカリ、お前は逃げてくれ。ロケットブースター!!」


一体俺は何をしているのか。


「そこで止まれ!サイクロプス!!俺が相手だ!!」

「今日は大漁だべな~。」

「おっ母が喜ぶべよ。」

「バトルホースの丸焼きに鍋、人間の刺身も良いな~。」


聞いちゃいない。

がら空きの足に食らえ!!


「いったぁ~。」


例によって切り傷程度にしかならん。


「まだ人間さいただか。捕って食べるべ~。」


食べられてたまるか!!

雷は網で捕らえられてる人にまで被害が行くから氷で!!

イメージは『聖○士星矢』の氷河が使ってた・・・


「ダイヤモンドダスト!!」


・・・あれ?

失敗した!?

あっ、そういえば俺は『聖○士星矢』って途中で読むのを止めてたんだった。

どうすれば・・・そうだ!逃げるだけなら網を切れば!!


「かまいたち×7」

「あっ、何すんだおめぇ!!」

「早く逃げろ!!」


後は少し足止めをして逃げれば。


「忍法・霧隠れの術!!」

「何も見えなくなっただ!!」

「どうなってんだべ。」


これで少しは時間が稼げて・・・


「フン!!」


なっ、霧を吹き飛ばした!!


ドガッ!!


見えない所でこん棒を振り回したせいで、仲間に直撃したぞ。


「何すんだ!!」

「わざとじゃね!」


ドガッ!!


「一発は一発だべ!!」

「そんなに強くやってねぇ!!」


ドガッ!!バギッ!!ズド!!


仲間割れを始めたぞ。

よし、今のうちに逃げる!!


「ブルルル・・・。」


コシヒカリ、逃げなかったのか。


「戻るぞ、コシヒカリ!!」


何とか助かったな・・・。

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