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精神力+想像力=魔法創成  作者: 耕一
第2章:メディーナ編
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第5話~オーガ~

「あんた、凄いバルトホースを捕まえてきたな。これは群のボスクラスだぞ。」


そう言えば1人中央で悠々と寝ていたな。

ボスだったからか。


「しかも手綱も付けてないじゃないか!!一体どうやって捕まえたんだ?」

「カルピスは偉大なりですよ。」

「カルピス?良くわからんが、手に入って良かったな。で、何の様だい?」

「馬具をコシヒカリに付けたいんだけど。」

「コシヒカリ?バルトホースの名前か。変わった名前だな。このクラスの馬具となると特注になるぞ。

 普通のバルトホースでも一式揃えると60万~70万リノスは掛かるが、特注になると2金札位

 必要になるかもしれん。」


・・・とんでもない値段だな。

でもまあ仕方がないか。


「じゃあ、馬具一式・・・。」


コシヒカリがまた裾をくわえて引っ張ったぞ。


「どうした、コシヒカリ?」

「ブルッブルッブルッー」


首を横に振っている。


「いらないと言っているのかい?」


首を縦に振った。

そしてたてがみが椅子になっている。


「バルトホースのボスクラスになると、たてがみも操れると聞いていたが、これは見事だな。」


これなら馬具は必要ないか。

じゃあ、


「コシヒカリの食事を買っておきたいんだけど。」

「草食だから、その辺に生えてる草で十分だよ。」

「それだとちょっと寂しいから、好物があれば買いたいんだけど。」

「普通の馬と一緒でリンゴ・ニンジン・角砂糖って所だな。」

「じゃあ、リンゴとニンジンをそれぞれ10個と、角砂糖を5㎏下さい。」

「リンゴは10個300リノス、ニンジンは10個で200リノス、角砂糖は5㎏で2,000リノスだ。」

「それからコシヒカリ用の飲み物を飲む器が欲しいんだけど。」

「木の桶だな。1個で150リノスだ。」


これで準備万端だな。

次の町に行くとするか。


「ここから北の町までどのくらい掛かりますか?」

「普通のバルトホースなら5日って所だな。」


5日か・・・。

コシヒカリならもっと速いかもな。


「分かりました。ありがとうございます。コシヒカリ、ここから北に300㎞の町に行くよ。

 無理しない程度に進んでくれぇぇぇーーー?」


またいきなり加速か!!

このペースで行って大丈夫なのか?

時速100㎞はでてそうなんだが・・・。


―――――――――――――――――――――――――――――


・・・結構走っていると思うんだが、どのくらいたったんだろう?

スピードは全く落ちていないけど、いい加減疲れても良い気がするな。

地図を見てみるか。

3分の1位進んでいると言う事は、1時間位かな?

そろそろ休憩にするか。


「コシヒカリ、そろそろ休憩にしよう。」


コシヒカリはゆっくりと止まった。


「疲れてないか?」


首を横に振って答える。息も上がっていない。

どんな体力しているんだ?


「カルピスウォーター。よし飲んで良いよ。」


しかし楽なのは良いけど全く修行にならんな。

近くに手頃な魔物はいないかな。


「コシヒカリ、少しここで休んでいてくれ。俺は少し修行してくるから。」


一応リンゴとニンジンを置いといて、行くとするか。

取り敢えず森に入れば何か出て・・・来たな。

顔は狼だけど二足歩行で体は人間。

まるで『W◯LD HALF』のワーウルフだな。

1・2・3・・・10匹。


「ブホッーーーー!!」


・・・5匹に減ったな。


「コシヒカリ、俺がやるから休んでいてくれ。」


危うく全てコシヒカリに倒されてしまう所だったよ。

さて、武器は持っていないみたいだけど、爪と牙には要注意だな。


「ガァァーー!!」


結構速いけど俺程ではないね。

交わし際に斬って1人目を撃破。

ゴブリンより少し強い位かな?

手頃な魔物で良かったよ。


ドシーン!!


遠くに手頃ではなさそうな足音が聞こえるな。

ワーウルフも震えているし。

森から鳥が一斉に飛んでいってるし。

どう考えてもヤバそうなのが来てるぞ。


「グゥオォォーー!!!」


・・・でかい。

20メートルくらいあるんじゃないか?

オーガに見えるけど、地球じゃそんな大きい設定じゃ無かった様な・・・。

あっ、ワーウルフを捕まえて丸飲み!?

でも動きはそんなに速くないぞ。

慎重に戦えば勝てるかも・・・。

いざとなったらコシヒカリに乗って逃げれば良いし。

よし!まずはすれ違い様、すね辺りを斬る!!

硬すぎて切り傷程度しか与えられないぞ!?

っと、蹴りが来た!!

ワーウルフが天高く吹き飛んだ!?

何て威力だよ。

今度は後ろに回り込んでふくらはぎ辺りを・・・

おっ、こっちの方が斬りやすいな。


「グガァァーー!!!」


拳を殴り付けて来た所を交わして腕を斬る!!

まるで金属を斬った様な音がしたぞ。

お話にならんな。

顔・首辺りなら斬れそうだけど、とてもそこまで近づけんしな。

いや、雷で痺れた所をロケットブースターで近づけばどうだろう?

試してみるか。

まずは


「いかづち!!」

「ガァ!?」


お次は


「ロケットブースター!!」


ヒットしたけど、思ったよりも斬れない。

やっぱりまだ勝てるレベルじゃないな。

ある程度戦ったら逃げるとしよう。

コシヒカリは・・・寝てるな。

いくら何でも油断し過ぎやしないか?

もしかしてオーガより遥かに強い実力を持っているからこその余裕なのかも。

いざとなったらコシヒカリに助けてもらうって手もありそうだな。

なら、もう少し色々やってみるか!!


「ハァ、ハァ、ハァ・・・。」


結構攻撃してるのに、かすり傷程度のダメージしか与えられないのが悲しいね。

さすがに疲れてきたし、そろそろ逃げるとしよう。


「グガァァーー!!!」


あっ、しまった!避けきれな・・・。


ズドーーン。


え?オーガが倒れてるぞ。


「ブルルル・・・。」


コシヒカリが割って入ったのか。


「グガッ・・・。」


一撃で立ち上がれない程のダメージとは。

凄いなコシヒカリ。

取り敢えず止めを指しとくか。

メディーナが使っていた・・・。


「ダークファイヤー!!」

「グォォォーーー!!!」


さて、結構修行になったし、そろそろ次の町に向かうか。


「コシヒカリ、助かったよ。ほら角砂糖だ。食べてくれ。」


旨そうに食べている。

走る速度、美しい馬体、脅威のパワー、そして忠誠心。

バルトホースって本当に凄いね。

そんなバルトホースを懐かせたカルピスは、やっぱり一番美味しい飲み物だな。

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