第11話~ダークゴブリン~
途中十何匹かゴブリンを倒しつつ進むと、洞窟の様なものを発見した。
「あれがゴブリンの洞窟ですね。」
見張りぽいのもいるし、間違いなさそうだ。
「コウイチさん。突入する前に見張りだけ倒して、食事にしましょう。
洞窟内には結構な数のゴブリンがいるので、回復とステータスアップをしておくのがセオリーです。」
「わかった。じゃあさっさと見張りを倒しましょう。俺は右、ルーミーさんは左のをお願いします。」
「わかりました。」
サクッと倒して、他にゴブリンがいないことを確認して食事タイムだ。
食事は町で買ったコッペパン位の大きさのバケットにバターを塗り、ローストビーフとレタスを挟んだローストビーフサンドと、レモンと蜂蜜を溶かした飲み物だ。
うん、結構美味しい。
お次は回復アイテムで体力・精神力を回復し、準備万端。
「ステータスオープン」
名前 :コウイチ
種族 :人間
体力 :49/49
精神力:9999/9999
力 :17
攻撃右:517(+500)
攻撃左:512(+500)
防御力:375(+368)
魔防御:302(+300)
速さ :474(+461)
幸運 :58
体回復:8(+5)
精回復:1000
火属性:47
氷属性:46
風属性:30
雷属性:280(250)
闇属性:412(+373)
水属性:27
毒属性:25
装備: ブラックフェザーソード(右)・ライトニングフェザーソード(左)・闇の黒衣・天使の輪
【職業】
ガソリンスタンド店員:13
コンビニ店員:30
SE:2000
双剣見習い:2
【魔法】
火属性:ファイヤーボール・ファイヤートルネード
氷属性:アイスボール
風属性:ウィンドボール・かまいたち
雷属性:サンダーバキュームボール
闇属性:ダークボール
水属性:ウォーターボール
毒属性:ポイズンボール
所持金:2,822,050リノス
少しだけどステータスが上がってるな。
双剣見習いも上がったし、この調子で少しずつ頑張って行こう。
「さて、行くとするか。」
「はい、行きましょう。」
周囲を警戒しながら、ゆっくりとゴブリンの洞窟に侵入した。
ここからが本番だ。
あちらこちらにかがり火があるので、洞窟内は結構明るい。
これなら暗闇からいきなり襲われる、何て事はなさそうだ。
「ゴブリンキングは、やっぱり一番奥にいるのかい?」
「はい。何階層か下った先にいるはずです。
1階層目は広い広場があるのですが、そこには50匹前後のゴブリンがいるので、
誘き寄せながら倒して行きましょう。」
50匹もいるのか。
結構しんどそうだな。
「俺がまず魔法を広場に向かって放つから、残ったゴブリンを誘き寄せながら手分けして倒そう。」
「わかりました。コウイチさんの魔法なら結構倒せると思います。」
さて、なるべく範囲が広い攻撃が良いんだが、何か良いのは・・・。
「コウイチさん。この先が広場です。」
「わかった。」
まずは天井を狙って
「ウォーターボール!!」
当たって破裂して水が降り注いできたところで、ちょっと強めの雷属性で
「サンダー!!」
「「ギャー!!」」
よし、これで広範囲に強い電撃が行って、かなり減らせたはず・・・。
「・・・全滅してますね。」
「思った以上に上手く行ったな。」
「本来ならここでかなりの時間を費やすのですが、コウイチさんのおかげで体力を消耗せずに済みました。」
実は『ジャングルの王者○ーちゃん』がおしっこで感電させたのを思い出した、なんて言えないけどね。
「先に進もう。まだまだ先は長いから、油断せずに行こう。」
「はい!」
階層と行っても階段ではなく、カーブを描いた緩やかな坂なんだね。
この階層は小部屋が多いな。
一つずつしらみ潰しに見ていかなくてはならないのが、ちょっと大変だな。
おっ、この部屋にはゴブリンがいる。
でもなんか肌が黒い?
「えっ、そんなまさか。」
「どうしたの、ルーミーさん?」
「あれはダークゴブリンです。」
「ダークゴブリン? 」
「闇が強まるとダークゴブリンになるのですが、ここではその条件を満たせないので、
いるわけが無いんです。」
「でも現実にいるのだから、なんとかするしか無いよ。」
「でもダークゴブリン1体で、ゴブリンキング1体と同等・・・それ以上かも知れません。」
そいつは不味いな。
何か良い方法は・・・って見つかった!?
「ルーミーさん下がって!!」
「ギャー!!」
とっさにゴブリンのこん棒攻撃を双剣で受け止めたけど不味い。
力が違いすぎる。
「ギャー!!」
腹を蹴られた・・・。
このままだとやられちまう。
「ファイヤーウォール!!
コウイチさん、大丈夫ですか!?」
考えろ。
力じゃ勝てない。
スピードはこちらが上とはいえ持久力がない俺じゃ、あっという間に捕まるのが落ちだ。
となると魔法か。
装備で強化されている雷か闇で攻撃すれば、でも闇は駄目か。
闇が強まってダークゴブリンになったんだから・・・強まって?
「ダークアドソープション!!」
「グギャ!?」
よし!ゴブリンに戻った!!
これなら剣で倒せる!!
「喰らえ!!」
「グギャー!!」
何とか倒せたな。
「コウイチさん!!大丈夫ですか!?」
「何とかね。上手くいって良かったよ。」
「一体どうやって、ダークゴブリンをゴブリンに戻したんですか?」
「闇属性ってのは吸収がつきものなんでね、さっきダークゴブリンは闇が強まるとって言ってたろう?
だから闇を吸収すれば、元に戻るかもってね。」
「凄いです。吸収がつきものなんて知りませんでした。」
わりとどの漫画でもあるんだけどね。
とは言え、毎度使うのはしんどいから、
「ダークアドソープションエンチャント」
よし、これも成功だ。
「コウイチさん?今のは?」
「武器に闇を吸収する力を付与したんだ。
これならしばらくダークゴブリンを斬れば、ゴブリンに戻るはずさ。
ルーミーさんにも付けるよ。ダークアドソープションエンチャント」
ルーミーさんの武器も黒い霧の様なものがまとわりついたな。
味方にも付けれるようだ。
「凄いです。一体どんな想像をすれば、こんな魔法が作れるんですか?」
漫画とゲームで得た知識ですよ。
とは言えないので、ニコッと笑って
「さあ、先に進もう。目的地はまだ先なんですから。」
「あっ、はい!」




