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第6話:新たな星での第一歩

立派な発明家になるための第一歩は、まず新しい星の生活に慣れることから始まりました。

バグが入ることになった新しい学校は、発明家を育てることを主とした学校でした。

生徒の中には親が有名な発明家である子や、すでに大きな発明品をヒットさせている子もいましたし、先生たちの中にはマグラと同じエメラルドグリーンのバッチをつけている人もいました。


バグの住むところは、同じ学校のリドという男の子と一緒の部屋になりました。

リドは口数が少なく、いつも何か難しそうな本をもくもくと読んでいました。時々めがねを親指と人差し指で持ち上げるようにして直すのがくせのようだ、とひそかにバグは発見しました。

最初はリドとうまくやっていけるのか心配したバグでしたが、バグもすぐに自分の発明に打ち込み始めたので、二人が特に会話もせずにお互いの世界を持つことはすぐに自然なことになりました。


ある日の夜。

バグはむしょうにおじさんとおばさんが恋しくなりました。

マグラは時々バグに、おじさんとおばさんに手紙を書いてはどうかと勧めてくれましたが、バグは発明家として成長するまでは二人には連絡を取らないと決めていました。

コバルトブルーの海と満天の星空を思い出すと、バグの目には涙がじんわりと込み上げてきました。

布団の中に隠れるようにして、バグは泣きました。

その声はかくしていたってリドにも聞こえていたはずでしたが、翌朝リドは何も聞いては来ませんでした。


バグが学校に入って半年がたつ頃、年に一回の発明大会がやってきました。

去年の優勝者を聞いてバグは驚きました。なんと、リドだったのです!

さすがいつも難しそうな本を読んでいるだけのことはあるな…

バグは素直に感心し、リドを新たな尊敬の気持ちを持って見るようになりました。


しかしバグも負けてはいられません。この大会でもし三位までに入れたらおじさんとおばさんに手紙を書こう、バグはそう決めていました。


さあ、一体どんな発明品を大会に出したらいいものか…バグは真剣に考えました。

何を作ったらみんなが幸せになるだろう。

何を作ったらおじさんやおばさん、星のみんなは喜ぶだろう。

バグは夜も寝ないで考えました。

何日か考えた結果、バグはひらめきました。


答えはバグの中にあったのです。


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