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第3話:大会での優勝

ついにバグの発明品が、大きな大会で一位になりました。その大会はバグの星だけではなく、いくつもの星から多くの発明家が参加する大きな大会でした。審査には色んな星から色んな先生が集まりました。中にはかつて偉大な発明をした人や、賞を貰った人もいました。その大会でバグの発明品は何と一位に選ばれたのです!

バグはまるで夢のようで、初めは信じられませんでした。しかし、周りのみんなが大喜びをして自分を取り囲み、「バグ、やったね!」「バグおめでとう!」とほめちぎるのを聞いているうちに、だんだんと実感がわいてきました。

その日の夜。おばさんはバグの大好きな特製シチューを作りました。おじさんが採って来た、この星で一番おいしいと言われているキノコもたっぷり入っています。大好きなシチューとおいしいパン、そして大好きな大好きな二人と過ごすお祝いの夜に、バグはすっかりはしゃいでしまいました。

おじさんとおばさんもそんなバグを見て、にこにこと嬉しそうに微笑みます。楽しそうに、そして幸せそうにはしゃぐバグを見て、二人も幸せでした。

でも、二人はバグとこのままいつまでも一緒にはいられないだろうということを、予感していました。

二人の予感は幾日もしないうちに、現実のものとなりました。

その日、バグが学校から帰ってくると、見知らぬ男の人が家にいました。その男の人はバグを見ると少し小さな目をめいっぱいに細めてにっこりすると、

「やあ、きみがバグだね?賢くて優しい目をしている。きみはきっと立派な発明家になるよ」

と言うと、バグの頭をポンとなでました。どっしりとした声と大きな体には似合わず、その手はとてもやわらかで温かく、バグはふと緊張が解けるのを感じました。



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