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第14話:高速船?

バグとリドはまっ白な球状の装置の前で、かたい握手をかわしました。

あとはバグがこの装置の中に入るだけです。


リドの説明によれば、何も持たずにこの中に入り、あとは外からリドが装置の起動スイッチを入れれば過去の時間に戻れるということでした。

その際に、現在のバグの体はおそらく消滅して過去のバグの体の中に戻るだろう、とリドは言いました。

「まあ、ぼくも実際に試したわけじゃないから・・・」

というと、リドはすまなそうにバグを見たので、バグは首を振ってもう一度リドの手をかたくにぎりしめました。

「リド。本当に、本当にありがとう。きみこそが真の発明家だ。ぼくはずっときみを応援しているから。」

するとリドは、少し下をむいて照れたように笑いました。

それは初めて見るリドの笑った顔でした。


バグは言われたとおりに何も持たずに、体一つで装置の中に足を踏み入れました。

さあ、いよいよだ・・・。

バグは緊張してきました。

リドを見ると、その表情もさすがにかたくこわばっていました。

「準備はいいかい?」

リドの問いかけに、バグは無言で静かうなずきました。

装置の扉が閉まり、バグは静寂に包まれました。

透明な窓から外を見ると、リドが起動スイッチを押すところでした。

それを見たバグは、大事なことを聞き忘れていたことに気がつきました。

窓をつよく叩いて思いきり大きな声でリドに聞きました。

「いつの時間に戻るの?!」

リドはバグの口の動きで質問の内容がわかったようでした。

口を大きく動かして、リドは一語づつゆっくり答えました。


「キ ミ ガ ノ ゾ ム ト コ ロ 二 ・・・」


その瞬間、バグを強烈な光が包みこみ、ものすごい揺れと衝撃がやってきました。

「うわあああああ!!」

思わずバグは目をつぶって大きな声で叫んでいました。

ものすごい高速船で月にむかって飛んでいるようなかんじってこんなふうなのかな??

と考えたのもつかの間、バグは何も考えることができなくなり意識が遠のいていきました。


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