依頼達成+アルファ
女性視点の会話って難しいです。
冒険者ギルドに戻った僕は、早速依頼達成のためにミリアさんのところに向かった。
「ミリアさん、ただいま~。」
「お帰りなさいヒロさん。早いですね。上手くいきましたか?」
「バッチリです。……これで大丈夫ですか?」
そういって僕は薬草と尻尾を取り出した。するとミリアさんはまた固まってしまった。ミリアさんを固まらせてばっかりだなぁ、と思いながら話しかけることにした。
「ミリアさん、大丈夫ですか?」
「……はっ!?すみません。少し意識が飛んでいました。ヒロさん、凄いですね。駆け出しの冒険者さんのほとんどはこれほどの量を短時間で集められないのですからびっくりしましたよ!」
「あはは。運が良かっただけですよ。」
と言いながら僕はちょっとやり過ぎたなと後悔しました。そして今度は気を付けようと思いました。
「それでは依頼のほうですが、薬草が50本。スノーラビットの尻尾が30個ですので、銅貨30枚になります。少しお待ちください。」
~それから少しして~
「こちらが報酬になります。銅貨30枚は流石に不便かと思い20枚を銀貨2枚に替えておきましたがよろしかったでしょうか?」
「大丈夫です。わざわざありがとうございます。」
ミリアさんの気遣いに感謝しながら僕はお金を箱にしまった。
「ヒロさん、この後も依頼を続けますか?」
「う~ん………いえ、今日はやめておきます。ミリアさん、この近くに図書館はありますか?」
「それでしたら、このギルドの二階にあります。冒険者さんは利用は無料ですので是非お使いください。」
「ありがとうございます。行ってみます。」
そういって僕は二階に上がった。
~side:ミリア~
「ふぅ~……。」
「ミリア先輩、お疲れ様です。…?どうかしたんですか?」
そういって私に話しかけてきたのは、ルル。去年私と同じこの冒険者ギルドの受付になった2歳下の子だ。
「うん……ちょっとね…。」
「もしかして、昨日冒険者になった子の事ですか?」
この子の読みはたまに鋭い。
「そう。マナミ・ヒロさんっていうんだけど…。」
マナミ・ヒロさん…。あの子は見た目は12歳で可愛い印象だけど、色々と規格外。レベル1で異常なステータス、たった二時間程で普通の駆け出し冒険者の数倍の成果をこなす…。などとその事をルルに話した。
「そうなんですか…。ヒロさん、将来化けるかもしれませんね。」
「そうね……。ヒロさんに負けないように私達も頑張りましょう!」
「はい!先輩!」
マナミ・ヒロさん…………将来が楽しみね♪
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