王宮で(後)
「……ヒロ君、ちょっといいかい?」
そう王様に言われたのは、皆食べ終わった後である。
「はい、何でしょうか?」
「君は、ここの騎士になるつもりはないかい?」
「……理由を聞いても?」
「『ゾーン』なる才能を持ち、ミハイルに制限つきとはいえ勝ったんだ。充分資格はある。」
「…………」
国の騎士になれるのは多分凄いことなんだろうけど、でも……
「お話しはありがたいですが、辞退します。」
「……理由を聞かせてくれるかい?」
「僕は縛られるのは嫌いです。だから自由に生きるって決めたんです。それに……」
そこでルーナの方を見た。ルーナも僕の方をじっと見ている。そのルーナの頭を撫でながら
「ルーナと決めたんです。世界中を旅するって。」
僕は真剣な顔をしたままそう言った。ルーナは嬉しいのか恥ずかしいのか、顔が赤くなった。
「……フッ。分かった。今回は諦めるよ。でも気が変わったらいつでもおいで。歓迎するよ。」
「はい!……ってあれ?普通の人は王宮なんか入れないんじゃ?」
「それなら心配要らないさ。……これを。」
王様は2つの綺麗な装飾のされた紋章を渡してきた。僕はそれを反射的に受け取った。
「これは?」
「それは我がレリヘンフェルト家の紋章だよ。それがあればいつでも来れるよ。」
「!ありがとうございます!」
そう言って僕は頭を下げた。とても貴重な物を貰っちゃったよ~!
「ははは。礼は要らないさ。」
「うん!ヒロ君ならいつでも歓迎するよ!」
男性陣イケメンです。アニキと呼んでも?……いや、呼ばないけど。
「それじゃあそろそろ帰らないと。昨日からありがとうございました!」 「ありがとうございました!」
僕とルーナはそう言って頭を下げた。
「礼ならこちらも言わせてくれ。久しぶりにとても楽しかったよ。」
「はい、私もですわ。」
「ヒロ君、また会おう!」 「はい!」
「ルーナさん、また会いましょうね!」 「!は、はい!」
皆と挨拶を済ませて、僕達はそのまま部屋を出た。
「ヒロ、ありがとう♪」
「ん?何の事?」
「王様との話。」
「あ、うん。……どういたしまして♪」なでなで
「~~♪」
「……じゃあ、帰ろうか?」
「うん!」
そうして僕達は王宮を後にした。
…………帰る時に距離が遠いことを知り、どうしようかと思っていたら、メイドさんが馬車を用意してくれてました。……メイドさんカッケーっす。
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