転生することになりました
よろしくお願いいたします。
「うーん……こ、ここは?」
気が付くとそこは白い部屋のような場所だった。
僕は真波ヒロ、12歳。僕は元々病弱で、ほとんどの日々を病室で過ごしてきた。
「僕はどうなったんだろう?」
記憶をたどると思い出せるのは泣き出しそうな家族の顔。みんな何か言おうとしているけど、把握する前に記憶がとだえた。
「……もしかして死んじゃったのかな?」
そんな予感はしていたけど、実際に起きても実感がわかない。とはいえ死んじゃったのなら覆らないこともわかる。もっと色々経験してみたかったのになぁ…。
「これからどうなるんだろう?」
と言った時、どこからか声が聞こえてきた。
「…あなた、もっと色々経験してみたい?」
その声はどこか安心感のある声だった。
「僕は……出来れば経験したいけど、そんなことができるの?」
そういった瞬間、凄く綺麗な女の人(?)が現れた。
「出来るわよ。私はメサイア。アルガルムという惑星の創造神よ。あなたの非運な運命は見させてもらったわ。あなたみたいな人が死んでしまうのはもったいないわ。だからあなたが望むのならアルガルムに転生させてあげるわ。」
と言ってメサイアさんは微笑んだ。
転生かぁ……小説で読んだことはあるけどまさか自分がそうなるなんて思わなかった。もとの世界に未練が無いわけじゃないけど、それでも戻ることができないのなら……
「僕はまだまだ経験してみたい事がたくさんあるんです。だから……転生させてください!」
僕は第2の人生を歩む!
メサイアさんは僕がそういうと思っていたのか笑顔で頷いてくれた。
「じゃあ決まりね♪早速転生に入るけど、何か要望はある?」
「うーん、前みたいに病弱は嫌なので丈夫な体があるならそれ以外は特にないです。」
「余り欲が無いのね。でもそんなあなただから転生させてあげたくなるのよね♪」
メサイアさんは笑顔でそういったから僕は苦笑してしまった。
「さぁそろそろ転生するわよ。アルガルムでそこまで困らないようにしたけど、準備はいいかしら?」
僕は笑顔で頷いた。いよいよ転生するんだなぁ……しっかり出来るかなぁ?まぁなんとかなるかな?
そんなことを考えていると目の前がさらに真っ白になってきた。そして意識が途切れる前に…
「あなたの転生が良いものになりますように…。」
という声が聞こえて、僕の意識は完全に途切れた…。