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プロローグ

長編を掛け持ちしてて大変なアマツキツネです。今回は鳥山石燕の画図百器徒然袋をモチーフにした物語です。

僕が住んでいる町には不思議なお店がある。宝船が描かれた看板をかかげる不思議なお店として町じゃあ噂になっている。「占い師がやってるところだよ」とか「魔女が薬売ってる」とか色々な噂がある。

僕の名前は「金子湊かねこ みなと」。歴史が好きな中学生だ。僕自身生まれた頃からその不思議なお店がある町に住んでいる。

ただ、そんなお店にひょんなことから僕が行くようになった。

僕が何故そのお店に行くのかというと、友達と競った数学のテストの点数が友達より少し低く、罰ゲームでその不思議なお店の前を通って帰ることになった。

中学校の下校途中にこのお店の前を通った時、ふとこのお店のドアを見た。

そうしたら  目が合ってしまった。

おそらく、ここの店主だ。ただ店主は男の僕から見ても格好いいと思えるルックスをしていて、優しい笑顔で手招きをされた。もちろん、いかにも魔女だとか化物の格好はしていない。

僕の頭の中では、店主が魔女(男だったが)という噂が回っている。

気付いた頃には店主は立ち上がり、店のドアの前にいた。店内から僕の様子を伺うとドアをゆっくり開き出てきた。

僕は恐怖で足がすくんでしまい、動かなかった。

「そんなに怖がらなくても良いじゃないか。」

僕の予想とは全く違った言葉が店主の口から出てきた。

てっきり僕は

「ふっふっふっ、美味しそうな子じゃあないか。」

なんて言われて誘拐されるかと思っていた。

「ん?ああ、いきなりゴメンね。この店ってそんなに悪い噂がたってるの?」

「えっ、いやまぁそこそこ、恐ろしい噂がたってます。店主が魔女とか。」

「俺は男なんだけどなあ。君ここが何の店か知ってる?」

知らない人に話し掛けられたら逃げろと言われているが、この人は噂とは裏腹に優しさが体中から溢れている人だった。

僕は少し落ち着き

「いや~、知らないです。すみません。」

「全然謝ることじゃないよ。

偶々、君と目が合ったからつい話し掛けちゃって、普段この店を怖がって見る人が少ないからね。暇なんだよね。」

店主は笑いながら話す。

「君、歴史は好き?」

意外な質問をされた。僕自身、実際歴史が好きなので、間も置かずに

「はい、好きです!」

「なら、少しこのお店寄ってかない?ここには面白いモノが沢山置いてあるんだよ。秦河勝のお面とか小野小町の角盥とか八橋検校の琴とか」

これって本当に誘拐じゃないか?どれも胡散臭いモノだらけだ。

なんでこんなお店に秦河勝のお面が置いてあるんだよ!!

「それ本当ですか?ただ、どれも、その、なんというか、嘘っぽいような気がするのですが。」

「そんなこと無いよ。」

優しい笑顔を保ったまま僕に返答する。

結局僕は、不安もあるが店主の押しに負け、少し覗くことにした。

僕が店のドアを開く。

リーン

ドアに掛けてある鈴の綺麗で透き通る音が、少し埃っぽい店内を清らかにする。

「ようこそ、いらっしゃいませ古道具屋“鈴掛徒然屋”へ。どうぞごゆっくりと店内を見て回って下さい。」

店内のモノは全て信じれるようなモノでは無かった。

淀屋辰五郎の金の鶏、

鎌田政清の馬の鞍、

小野小町の角盥、

八橋検校の琴、

鬼も奏でた玄上と牧馬という琵琶、

鞍馬山僧正坊の使った襟立衣、

守敏僧都の経文、

聖徳太子が作り、秦河勝が使った面、

白面金毛九尾の狐を見破った照魔鏡、

アマノウズメが使った鈴、

三浦義明が使った空穂、

曽我兄弟の父、河津 祐泰が死の間際に着けていた行縢、

その他諸々怪しいモノだらけだった。

「お客さん、どれが気になります?」

特に無かったが、取り敢えず目に入った

「この秦河勝の面が気になります。」

とても古めかしいお面だ。滑稽な猿のような面、猿田彦か天狗の面、口を尖らせたひょっとこの面、真っ白い顔をして優しく微笑むおかめ、笑顔の翁、そして何より不思議なオーラを放つ恐ろしい顔をした鬼面色々な面があった。

「その商品か。お目が高い。じゃあその商品を“体験”したくない?」

「どういうことですか?僕はお金そんなに無いので買えませんし、まさか河勝が使ったなんて本当には思えません。」

僕はきっぱりと言う。

「ここお店の商品は長かれ短かれ自分のストーリーを持っているんだ。そのストーリーを僕たちは見ることが出来るんだ。お金もかからないよ。」

僕は迷った。この話が本当なら僕は秦河勝をこの目で見ることが出来る。歴史好きとして一目見てみたい。

「だけどもう遅い時間になりますし、」

「大丈夫!“体験”している間はこっち時間は動かないから。」

「それなら...」

僕は半信半疑で“体験”してみることにした。

「じゃあ、その鬼の面を顔に当ててみて」

恐怖もあったが、僕は顔にお面を当てた。次の瞬間、目を開けたら、二人の男性がいる部屋に僕はいた。二人とも飛鳥時代の服だ。二人からは僕は見えていないようだ。

僕はせっかくのことなのでじっくりと見ることにした。

どうでしたか?面白いとおもって頂ければ是非次回も見てください。矛盾点とか変なとことか沢山あると思うので見つけたら教えてください。質問も受付ます。

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