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3章
ストーカー女の捜索願が出されて1週間後。
俺のもとに警察がやってきた。
1度だけ相談したストーカー被害が浮き彫りになり、
任意の事情徴収でやって来た。
その日は仕事があったため、自宅で仕事終わりまで
待ってもらい、俺が帰って来次第警部補へ連れて行かれた。
ついでに家宅捜査をしたいと言われていたため、
俺が帰ってくるまでの間、家は警察が調べていた。
警察にはあの女が消えた日に何をしていたのか。
あの女が消えた日に俺をストーカーしていたかを聞かれた。
ここまでだ。
そう思い、俺は犯行を全て自白した。
犯行から1年3カ月たった日のことだった。
彼女の両親の希望や正当防衛、世論が俺の味方をし、
懲役は1年と殺人にしては軽い罪で済んだ。
そして俺自身。
ベランダから俺の部屋へ入ってきそうな勢いのツタに
困っていたため、新しい引っ越しと考えるとなぜか心が
スッキリとした。
ここから、俺の刑務所ライフが始まった。
同じ部屋に、俺を合わせて4人の受刑者が部屋の中にいた。
ここで地獄が始まろうとは知らずに。