-007-
ぐるっと見回した会議室のテーブルを、…大抵は私と同じの様に、不意を食らって押し付けられたであろう「やる気の無い面子」が、ぐるっと取り囲む。 さっきからお局っぽい3年女子が、黒板の前に立って、一人で仕切って、有無を言わせず皆に仕事を振り分けている。
窓の外から無邪気な小学生達が誰かを苛めている声が聞こえてくる、…/藤森:(帰りてー、)
クーラー位点けてくれれば良いのに、…/藤森:(暑ち―、) (作者注、( )は心の声)
藤森:「何故、…こうなった!?」
今の私になら、…判る。
可愛い男の子のおしっこの匂いに、一時的に理性を忘れたからだ。
…今思い出してもキュンと胸が締め付けられる様な、甘酸っぱい匂い。 目を閉じて、眉をヒソマセテ、唇を噛み締めながら、じっと耐えている男の子の敏感な部分に、タオル越しで、…触れて。 完全に乾ききっていない男の子のすべすべの下半身を、私の履き古しのジャージで、…包み込む。(注、ウチの学校は男女ジャージの色が同じなので平気、)
特別な経験と記憶には、何時だって代償が伴うモノなのだ。
…一応言って置くが、私にショタ属性は無い。
藤森:「あの子、どうしたかなぁ、…」
お局:「それでは、この件は1年B組と1年C組でお願いします。」
隣の女子が、私の袖をちょんと、控えめに引っ張る、…何?!
隣の女子:「あのー、良いんですかー?」
藤森:「えっ? 何が?」
隣の女子:「B組さんですよねー、夏休み中の図書室の本の貸し出し係、…頼まれてましたけどー、」
藤森:「何? それ?」
隣の女子:「休み中、図書委員いないでしょー、その代わりをするんだそうです、毎日―。」
私は、訳も分からず立ち上がる、…/椅子:「がたっ!」
藤森:「あの、ちょっと毎日は無理かも、知れない、です、…図書委員。」
お局:「じゃあ、何か代案出してくれる?」
いや、代案とか、言われても、…何だよ、その、冷たい視線、、、
お局:「知識と経験があってノウハウに精通した上級生が全体のまとめと対外交渉を担当し、事情に疎い下級生が簡単な作業を担当するのは、ごく普通の事じゃ無い?」
お局:「C組さんは、問題無いわよね?」
隣の隣の女子:「私、週に二回病院に通わないといけないんで、他の組に代わってもらった方が…」
途端に、お局が瞬間沸騰する!
お局:「何なの貴女達! 県外にも知れた我校の一大イベントなのよ、もっと積極的に自発的に取り組もうって気になれないのかしら? 貴方達、そんな事でこれから先、我高でやって行けると思ってるの?」
何でココ迄の言われよう、、私達、嫌嫌やってんのに決まってんじゃン!