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イーヴィル・アイ(邪視眼)  作者: ランプライト
第XI章:悪魔×契約
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-053-

藤森:「この怪物何なの? 何で私の事、食べようとしてる訳?」


私は、「凶悪な亀の頭」から逃れようと、…する間も無く、巨大な口が、すっぽりと私と茜を、ロックオンする! …私はすっかり「亀」の口の射程中に居て、恐らく何時かテレビで見たみたいに、コンマ何秒で丸呑み、…の準備完了状態!


関目:「そいつは舘野が召喚・使役する「聖獣」=「玄武」だ、…要するに、お前ごと憑依した「悪魔」を飲み込もうって、そういう魂胆だろう。 まあソレが最善の方策かも知れんな、「聖獣」の腹の中が一体何処に通じてるのかは知らんが。…」


「玄武」?「聖獣」?「召喚」?…そんなファンタジーな出来事が、どうして私を食べちゃおうとしてる訳? 


藤森:「いや! いや! いや! …ちょっと、待った!…待ったぁ~!」


私は全力で、「舘野涼子」に、待った!…する。

考えろ、考えろ、私!どうすれば、…言い逃れられる?


藤森:「あのさ、願いが叶った瞬間に、「悪魔」は私に憑依して、復活する。…そういう「ルール」なのよね。」


関目:「そう言っただろう。 だからそうなる前に、早く茜お嬢様を開放して、さっさと喰われてしまえ!」


藤森:「と言う事はさ、願いが叶う前に私を食べるのは、不味いんじゃないの?」

関目:「何を、意味不明な戯言を言っている!」


兎に角、根拠レスだろうが何だろうが、一分一秒でも死刑執行を少しでも先延ばしにしなければ!



三条:「そうですよ、涼子御姉様! 願いが叶う前に楓御姉様を食べちゃったら、「悪魔」はきっと、一緒に食べられちゃう訳じゃなくて、憑依出来ずにフワフワこの世を漂って、しかも契約は無効になって、それって、此れまでと同じ状態ですよね。 だから、何処かで別の人が「悪魔」に願いを懸けたら、そこで復活しちゃうんじゃないですか?」


そうよ!茜! …貴女が出来る子なのを、すっかり忘れていたわ! 考えてみたら、貴女「討論大会」のエースじゃないの!…言い負かしあいで、貴女が負ける筈が無い!



藤森:「茜~、助けて~!」/三条:「任せて下さい! 御姉様!」


私は、ひっきりなしに垂れて来る「巨大マタマタ」の涎でビショビショになりながら、…ガン泣き!


茜が、Fカップの胸を、ぽんと叩いて、鼻息を(あくまでも可愛らしく)、…荒くする!


三条:「涼子御姉様、考えてみて下さい。…逆に、楓御姉様を食べちゃわないで、願いが叶わない様にすれば、あの「悪魔」は永久に復活できないとも言えます。」 <反対意見・代案の提示>


藤森:「あっ、えっ?…そう言う事?なの??」


「舘野涼子」が、チョット眉を顰めて、…首を傾げる、 よし!首の皮一枚、…繋がったぁ!



関目:「お嬢さん、理屈ではそうだが、奴は「願いを叶えるモノ」だと名乗った以上、奴にとって願いを叶える事など造作も無い筈です。 推察するに、奴の能力は「偶然を必然」にすると言うモノの様だ。 つまり、宝くじに当選したいと言う願いだろうが、総理大臣になりたいと言う願いだろうが、奴は「偶然の操作と因果の連鎖」で、どんな願いでも叶えてしまうに違いない。」


この変態野郎! 茜の事を「お嬢さん」って、…呼んでるんだ、…て言うか、他人事だと思って!



仮令たとえこの身がどうなろうとも! このオッサンだけは、絶対に、…許さない!

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