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イーヴィル・アイ(邪視眼)  作者: ランプライト
第XI章:悪魔×契約
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途端に!私の、身体が、青白い輝きを、…放つ!


私の、唇に、呪いに触れた「男の子の姿をしたモノ」は、ソドムの住人の如くに粉々の塩の様に砕けて、跡形も無く、…吹き飛んだ。



関目:「お前、何かを願ったか? 願わなかっただろうな!」


関目が、何故だか必死の形相で、私に詰め寄って、両腕をブンブン揺さぶる!


藤森:「何も言わなかったわよ、見てたでしょ!」

関目:「何か、思ったか? 頭の中で考えたか?」


口にはしなかったが、考えたかと聞かれれば、…考えた。かも知れない。 うん、確かに、…


何でも一つ願い事を叶えてくれるとか、問われたから、つい、…反射的に、



藤森:「…考えたけど、」


関目:「馬鹿な!何て事をしてくれたんだ!」

藤森:「悪かったわね、でも、…何が悪いのよ?」


関目は、まるで世界が終わったかの如くに憐れな形相で、その場に崩れ落ちた。


関目:「願った事自体が、問題なのだ。」

藤森:「何でよ?」



関目:「「悪魔」が願いと引き換えにするのは、人間の「魂」だ、お前は、又性懲りも無く、「悪魔」と契約を結んでしまったと言う事だ。…願いが叶った瞬間に、お前の身体と精神は、「悪魔」に乗っ取られるぞ、」


藤森:「だって「悪魔」は、ヒエログラフの魔法で消えちゃったじゃない! 違うの?」


関目:「「悪魔」の身体を構成するエクトプラズムが溶けただけだ。「悪魔」自身はお前の周囲に今も漂っていると、思われる。 要するに、契約完了、憑依「待ち」、と言う状態だ。」


藤森:「だって、何だか恥ずかしい刺青が、憑依から護ってくれるんじゃなかったの?」

関目:「それは、「悪霊」に対する備えであって、「悪魔」に対して通用する保証は無い。」


変態関目は、自信満々に、自らの魔力の脆弱さを、保証する。


藤森:「どうせ、アンタの魔術なんて、そんな程度なんでしょうけどさ!」



見ると、完全無欠の球体関節人形ミタイな「舘野涼子」が私の事を、ジト目で睨んでいる。


藤森:「な、によ?…一体、この子は何なのよ?」

関目:「今のお前にとっては、絶対無慈悲な地獄からの使いだ。 …そいつは、「星田翔五」を脅かすあらゆる可能性に対して、一切容赦しないぞ、」


藤森:「さっきから!ホシダショウゴって、誰なのよ!」

(作者注、「サミシタガリヤ」参照、気にしないで読み飛ばしても可デス!)


ぽたりと、私の頭上から、冷たい液体が、…垂れてきた。

絶対に、見ちゃいけないと、思いつつ、そーーーっと見上げた私の真上には、…


巨大な「凶悪な亀の頭」!…

亀の頭???何で、こんな所に?しかもテレビで見た「マタマタ」ミタイな変な顔!しかも大きい!顔だけで優に幅1.5m以上は有りそう!


私の5m上空にキラキラ光る魔法陣が浮かんでいて、「凶悪な亀の頭」は、その魔法陣の中から、まるでぶら下がるみたいに、迫り出していた。


私なんて一飲み出来そうな、バッカリと開いた大きな口の周りには、細かくて鋭い痛そうな牙がいっぱい、…並んでる。



藤森:「ひえええええぇ…!」

三条:「涼子御姉様! 駄目ぇ! 楓御姉様を食べないでぇ!」


茜が、覆い被さる様にして私を、…庇う。


私、食われるのか? この怪物に、喰われるのか?…って、この怪物は一体何なんだ!

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