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イーヴィル・アイ(邪視眼)  作者: ランプライト
第九章:偽り×友達
43/65

-043-

藤森:「茜、あんた、…こいつと、どういう関係なの?」


三条:「あら、御姉様は関目さん(=変態)とお知り合いなんですか? もしかしてブログ繋がりですか?」


茜は、無邪気な笑顔で、小首を、…傾げる?



藤森:「こいつが、…私を無理矢理、縛って、…浣腸とか、…した! …ド変態!よ!!」


それから暫し、声も無く見詰め合う、いや、睨み合う?…3人



三条:「ええーーーっ、御姉様、そんな趣味だったんですかぁ!」


藤森:「違う! 違うに決まってるでしょ! …こいつが私を拉致ッた誘拐犯なのよ!」


私は、怒り心頭!真っ赤に逆上して、過呼吸になりながら、携帯を取り出し、…110番!


藤森:「覚悟しなさい! 警察呼んでやる、たった今!」


三条:「御姉様、ここ携帯通じないですよ、…地下だから!」


私は、真っ赤になって、アンテナを確かめると、確かに…圏外!

それから踵を返して階段を駆け上がり、ドアを、…開かない?



関目=中年男:「そんなに慌てる事は無いだろう、別に、取って喰ったりはせんよ。 茶くらい、飲んで行け、…セルフサービスだがな、」


藤森:「嫌よ! 嫌に決まってる!、何でアンタとなんかのほほんお茶しなきゃなんないのよ、…茜! 鍵開けて!」


三条:「はいっ!」


茜は、私に怒鳴りつけられてビクビクしながら、…駆けつけて来る。

コノ子、本当の本当に、知らなかった? コイツの正体の事?



関目:「そう慌てるな、お前、見た所痛み止めの呪文が解けている様だが、…大丈夫なのか?」


やっぱり、コイツが、あの変な「無気力になる呪い」を掛けた、張本人!



藤森:「ウッサイわね!…アンタに関係ないでしょ、」


茜がドアを開けて、…

私は、直ぐ様、外へ、…飛び出した!



三条:「御姉様!」


多分、茜は何も知らなくて、何の悪気も無いのだろう、でも、だからと言って、アイツと馴れ合う気になんて、アイツを許す事なんて、絶対に、…出来る訳が無い!


私は地上に抜ける階段室のドアを開けて、もう一度、携帯で、…未だアンテナが復帰しない!…一旦電源を切って、…もう一度入れ直す。



萱島:「かえチャン、どないしたん、何か有ったん?」

藤森:「あの変態が、…」


アンテナが復帰、…私は美弥子を遮って、警察に、電話を掛ける!



110番:「もしもし、どうかしましたか?」


それから其の侭、不意の吐き気に襲われて、頭痛に襲われて、貧血気味に、その場に、…しゃがみ込む。



萱島:「かえチャン!」

三条:「御姉様! 大丈夫ですか?」


追いついて来た茜が、私の背中を、さする。


気持ち悪い、モヤモヤする、イライラする、この身に覚えのある感覚に、顔を上げて振り向くと、其処に、…


千恵子が、立っていた。



大和田:「藤森さんは、私の事、無視したり、しないですよねー、」

藤森:「千、恵子!」


踞って、酸っぱい唾を吐く、私の下へ、千恵子が、…近づいて来る。

千恵子の目が、まるで死んだ魚の目の様に、…濁ってる?



大和田:「藤森さんは、私の、友達ですよねー。」

藤森:「全部、…アナタの所為なの?」


茜が、私と千恵子の間に、…割り込んだ!



三条:「駄目です!」


美弥子が、不安そうに、私の事を見て、…泣いている?


萱島:「かえチャン! アンタ、また、誰と、…話してるん?」

三条:「御姉様! 駄目です!…生きていない人と話しては駄目です!」


ゆらゆらと、千恵子の身体が、蜃気楼の様に、…歪む。


私の前に立ちはだかった、茜の胸の「ナザール・ボンジュウ」が、突然、青い輝きを、…放った!


途端に、熱に怯える様に、千恵子が、顔を背ける!



萱島:「もしかして、其処に、…なんか、…るん?」

藤森:「美弥子、千恵子が、…見えない? の?」



関目:「普通の人間には、見えんよ。」


ふと振り向くと、何時の間にか私の直ぐ後ろに、あの「変態」が、…立っていた。



関目:「こいつは、悪霊に取り込まれた人間の、「シ」の、…成れの果てだ。」


関目:「3年前の事件の被害者の一人、友人の手首を切り落とした生徒、抹消されたもう一人の生存者だ」

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