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イーヴィル・アイ(邪視眼)  作者: ランプライト
第四章:呪い×残痕
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-020-

中年男:「何故、ポスターを破った?」

駒ちゃん:「えっ、ポスターって? あら、これって宿直室にあった奴?」


私は、中年男に身竦められて、息が出来ない。…どうして? 何なの、この男?


中年男は、不審そうに私を睨みつけたまま、ゾンザイに、私の掌をとって、痣を、観察する。

そうして、確かに、私にだけ判る角度で、ニヤリと哂った?


中年男:「こんなものは、放って置けば治る。 …全く、人騒がせな!」

駒ちゃん:「あら、そう、良かったわね、」


中年男:「それより精神状態の方が心配だ。 病院に連れて帰って検査した方が良さそうだな。」



えっ? 私を、何処へ連れて行くって?//:「嫌ダ! 逃ゲナキャ!…」


中年男:「直ぐに支度をしろ、」


そんなの、きっと、酷い事をされるに、…決まってる。

この男は、きっとこの「呪い」の事を知っている、…関係している。


//:「行ッテハ駄目ダ!…」


何かが、本能を揺さ振るほどに、私に胸騒ぎさせる。


藤森:「私、帰らないと。 もう、大丈夫だから、…」



何時の間にか、私は制止を振り切って、保健室を飛び出していた。


でも何処へ、逃げればいい?

家は? 駄目だ直ぐにバレル。 それで、何だかんだ理由をつけて、親を騙して、「検査」に連れ出されるかも知れない。 そうしたら。きっともう、…御仕舞いだ。


誰に、助けを求めればいい?

私、どうかなっちゃったの?…頭、おかしくなっちゃったの?…それとも本当に、何かが私に取り憑いてるの?…それに、あの中年男は一体何者なの?…あの目、絶対にまともじゃない事考えてるよ!…検査とか言って、私の身体に悪戯するに決まってるよ!…怖いよ、どうしよう?…どうすれば良い?…







30分後、私は、親友の家で毛布に包まって、熱いココアを飲んでいた。


萱島:「落ち着いた?」

藤森:「……、」


萱島:「それで、何があったん?」


私は、手の甲に浮き上がった丸い痣に、ぼーっと視線を落す。

親友を、こんなモノに巻き込んじゃいけない事位、分かってる、


でも、…


何だか、急に、涙が零れて来て、溢れてきて、…止められない。


私は、其の侭15分位、何も言えない侭、泣き続けていたと、思う。

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