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イーヴィル・アイ(邪視眼)  作者: ランプライト
第三章:学校×地下室
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-011-

ゲロ事件から早一週間。 図書委員の仕事にもソコソコ慣れてきた。


それ程沢山のヒトが本を借りに来る訳でもないし(注、みんな大体インターネットを使っている)、はっきり言って暇だから、割り切って夏休みの宿題を片付ける(&オカルト研究の)時間に使っている。…て言うか、自分の部屋よりエアコン効いてるし、ぐちぐち親に説教されないで済むし、寧ろ快適と言えなくも無い。


不思議ちゃん=千恵子ちゃんは、よくよく慣れてみると結構可愛いらしい女の子だった。 見た目男子受けは、し無さそうだけど、イラっとか、カチンと来る立ち居振る舞いに悪気が無いのだと分かれば、何だかおどおどしている草食動物っぽく見えて、許せなくも無い。



相談の結果、私達は、仕事を半日ずつで分担する事にした。

10時から12時迄がC組。12時から14時迄が引継ぎと共同作業。14時から16時迄がB組(私)。


藤森:「今日もあの子(注、もう一人のC組さん)、サボり?」

大和田:「午前中は来てましたよー、コレ、引き継ぎメモですー、」


そこへ、現れる見慣れぬ、ギリイケメンな男子、…2年生らしい。


男子:「この本借りたいんだけど、見つからないんだ。」


コレはコレで数少ない男子との知り合えるチャンス!…と言えない事も無い。


題名:「縄文人と玉子焼き」、著者:「桜川未有」


恐らく、「目玉焼きはソースをかけて食べるのが最も美味しいか、醤油をかけるのが良いか」の討論テーマに関連しているのだろうと思われるが、…こんな本、ウチに有るんだ。


受付のパソコンで在庫図書目録のデータベースを繰ると、一応「在庫」になっているが、見覚えのない書棚番号が、…


藤森:「BM184-02-A…って、BMって何だろう?」

男子:「あっ、それ、地下の倉庫の事だと思うよ。 去年も、別の本を借りた時に、確か係りのヒトが言ってた。 Basement(地下)の略、」


この学校、地下に書庫なんて有るんだ、…って、どうやって取ってくるんだ?


男子:「確か、職員室に鍵を借りに行くんだっけかな? …いいや、夕方また来るから、其れ迄に取って来ておいてくれるかな?」



先生に幾つか注意事項を聞かされて、それから壁に掛かった鍵を渡された。

帳簿に名前と貸出し時間を記入して、千恵子と二人で入学以来初めて、学校の地下に続く階段を降りる。


地下への階段は、何故だか地上の階段の2倍位の段数が有った。



藤森:「学校にこんなトコ、有ったんだ。」

大和田:「何だか、不気味ですよねー、」


耳に詰まる圧迫感と、生臭い湿気、

蛍光灯を点けて、ガランと長い地下の廊下を二人で進む。


大和田:「何か、何か有りそうだねー。」

藤森:「何かって、何よ、」


決まってる、こういう場所には、…陰謀が渦巻いているのだ。

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