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i. 赤
――夕陽が赤色だね。
でも、キミのほっぺが赤く染まってるのは。
夕陽に照らされてるからじゃないよね。
だって、私のほっぺも、赤いんだもん。
恥ずかしいよ。
そんな言葉、よく平気な顔で言えるね。
まぶしいくらいの『赤』の中、キミは不敵に笑う。
そして、時間をたあっぷり使って。
急に。
その真っ赤な唇から、言葉を放つ。
さっき私を赤面させた、あの言葉を。
『一生、守ってやる』
恥ずかしい、恥ずかしいよ。
キミの真っ赤な言葉は、私の真っ赤な耳に吸い込まれていったよ。
そして私も、必死に言葉を探すよ。
――。
――。
――。
――夕陽が赤色だね。




