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「不動心?」
男はその声を聴いて、
考えた。
「悩むだけ悩む?反省の証?」
そして、
男は考えた末、
過去の自分の行状を振り返ることにした。
「美、完全体...、まさか...」
男は何かに気づくと、
また、祈り始めた。
「そうだ!
やっと気づいたな。
尽くせ!」
「尽くせ!
約束するな!
誓うならこのまま動くな!」
男は覚悟を決めると、
その声に忠実に、
じっと動かないでいた。
「まだだ!
そのまま動くな。
そして、
尽くせ!
他人の幸せを祈れ!
心を磨け!」
男は動かないでいると、
だんだんと意識が遠のいて来た。
「そう、それでいい。
しかし、
尽くす!
他人の幸せを祈る!
心を磨く!
それだけは忘れるな」
男はかすかに聞こえる声に心の中で、誓った。
「よし!
許してやろう!」
しかし、
その声がしたときには、
男はもういなかった。




