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「姿」
あおむはいつのまにか眠っていた。
目覚めると、
老人と老婆のいびきが聞こえた。
あおむは、そっと起き上がると、
周りを見回すと、
鏡がないかを探した。
すると、
その部屋の片隅に鏡が見えた。
あおむは、鏡を見つけると、
老人と老婆がぐっすり眠り込んでいるのを確認すると、
鏡まではっていった。
そして、
おそるおそる鏡を覗いたのだった。
あおむは鏡を覗いた。
そして、自分の目を疑った。
そこに映っていたのは。
なんとなく、
どこかで見た記憶はあるが、
不細工な女の顔だった。
あおむはこれがカミサンのバチだと悟った。
そして。