「生け贄と危険な美少女」
「もう亡くなりそうで、
キレイな人しかいないだすけど、
そういってもだすなあ」
かおむは彼女を部屋に置いて、
外へ出ると、
そう呟きながらどこへ行こうか考えていた。
「まいっただすなあ」
かおむはとりあえず病院に行ってみたが、
かおむが考えているような重体の美女は見つからなかった。
「まさか、殺すわけにもいかないだすしなあ。
カミサン伝説自体怪しいだすしなあ。
おー、そんなこと言ったらバチがあたるだすなあ」
かおむはぶつぶつ言いながら、病院を後にした。
「うーん?無理だすよなあ。
まいっただすなあ」
かおむはぶつぶつ言いながら、街をうろついていた。
すると、携帯が鳴った。
「まだなのー?」
「今、捜してる最中だすよ。
もう少し待ってくれだすよ!」
「もう少しって、あと何分?」
「分じゃないだすよ!
あとそうだすなあ?
3時間だす」
「えー、そんなあ?」
「イヤならあきらめてくれだすよ」
「わかったわよ、じゃあね」
「あー、10時間って言えば良かっただすかなあ」
かおむはため息をついた。
「うーん、やっぱり、あの子は危険だすかなあ?」
かおむはぶつぶつ言いながら、
街と病院の周りをうろちょろしていた。
「おい!
君!
さっきからこの辺りで何をしてるんだ!
その荷物を見せなさい!」
かおむは、警官の言葉を聞くと逃げ出した。